英語で1月を意味するJanuaryの由来とは?ローマ神話の双面神ヤヌスと古代ローマの都市国家としての基盤を築いた始原の神

英語で1を意味するJanuary(ジャニュアリー)という単語は、古代ローマにおいて1月のことを意味していたJanuarius(ヤヌアリウス)というラテン語を語源とする言葉であり、

こうした英語におけるJanuaryや、ラテン語におけるJanuariusという単語は、もともと、古代ローマにおいて門の守護神として位置づけられていたJanus(ヤヌス)というローマ神話における神の名前に由来する言葉であると考えられることになります。

そこで、今回の記事では、

こうしたもともとは古代ローマにおいて門の守護神とされていたヤヌスと呼ばれる古代の神が、いったいなぜ、一年のはじまりにあたる一月を司る神としても位置づけられるようになっていったのか?ということついて、もう少し詳しく考察していってみたいと思います。

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ローマ神話における固有の神にあたる双面神としてのヤヌスの位置づけ

例えば、

ローマ神話の主神ユピテルはギリシア神話のゼウス、ユピテルの妻にあたるユーノーはゼウスの妻にあたるヘラと同一視されていて、

ローマ神話の美の女神ウェヌス(ヴィーナス)はギリシア神話のアフロディテと同一視されているというように、

一般的に、

ローマ神話における神々は、そのほとんどがギリシア神話のうちに自分自身に対応する神の存在をもっているギリシア神話との関わりが深い神々として位置づけられることになるのですが、

古代ローマにおける門の守護神とされていたヤヌスは、そうしたローマ神話における神々の中では珍しく、ギリシア神話のなかに対応する神の存在を見つけだすことができないローマ神話における固有の神として位置づけられることになります。

そして、

こうしたヤヌスと呼ばれる神は、ローマ神話のなかでは、頭の前と後ろに反対向きについた二つの顔を持つという奇妙な姿をした双面神として描かれていて、

そうした前と後ろについた二つの顔が、門や扉における入口と出口という二つの側面をそれぞれ司っていると考えられることになります。

また、

こうした前と後ろ二つの顔を持つという双面神としての特徴からヤヌスは、

旧年新年という二つの年の両方を司る神、あるいは、過去未来の両方を司る神といった意味で、旧年から新年そして過去から未来への切り替わりの月にあたる一月を司る神としても位置づけられるようになっていったと考えられることになるのです。

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古代ローマの都市国家としての基盤を築いた始原の神

また、

こうしたローマ神話におけるヤヌスは、門を司る神であると同時に、太古の時代においてラティウムの地を支配していた伝説上の王としても位置づけられていて、

ローマ神話においては、ローマの都が築かれるよりもはるか昔の太古の時代に、

のちにローマ神話の主神となるユピテルに王位を簒奪されて天界を追われて地上へと降り立つことになった古代の神であるサトゥルヌスが、ラティウムの地へと流れ着き、

この地にあったのちにローマの七丘と呼ばれることになる七つの丘のうちの一つにあたるカピトリヌスの丘にサトゥルニアと呼ばれる小さな町を築いたと伝えられています。

そして、ローマ神話においては、

この地に流れ着いたサトゥルヌスをこころよく迎え入れたヤヌスは、その後、サトゥルヌスと共に、それまで原始的で野蛮な生活を営んでいたラティウムの人々文明と技術を教えていくことによって、

ローマの都市国家としての基盤が築かれていくことになったと語られていくことになるのです。

つまり、そういった意味では、

こうしたヤヌスと呼ばれる神は、都市国家としての古代ローマの始原となる姿を築いた神であるとも捉えることができると考えられ、

ローマ神話におけるヤヌスは、そうしたあらゆる物事の始原にして、新たな物事の入り口を開く神でもあるといった意味で、

一年のはじまりにして新たな年の端緒を開く一月を司る神としても位置づけられるようになっていったとも考えられることになるのです。

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