英語で3月を意味するMarchの由来とは?ローマ神話の軍神マルスが農耕の始まる時期にあたる3月を司る神となった理由

英語で3を意味するMarch(マーチ)という単語は、古代ローマにおいて3のことを意味していたMartius(マルティウス)というラテン語を語源とする言葉であり、

こうした英語におけるMarchや、ラテン語におけるMartiusという単語は、もともと、古代ローマにおいて軍事と農耕を司る神として位置づけられていたMars(マルス)というローマ神話における神の名前に由来する言葉であると考えられることになります。

そこで、今回の記事では、

ローマ神話においてマルスと呼ばれている神は、具体的にはどのような特徴を持った神として位置づけられているのか?

また、こうしたマルスと呼ばれる神は、いったいどのような理由から現在の3月の時期にあたる暦の期間を司る神としても位置づけられるようになっていったのか?

といったことついて、さらに詳しく考えてみたいと思います。

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ローマ神話における軍神マルスが火星と農耕を象徴する神としても位置づけられた理由

ローマ神話におけるマルス(Marsは、「戦いにおいて前へ進み出る者」「進軍する者」といった意味を表すマールス・グラディーウス(Mars Gradivusという添え名をつけて呼ばれることもあるように、

軍事戦争武勇武運を司る神として位置づけられていると同時に、火星農耕を象徴する神としても位置づけられることになります。

ちなみに、

こうした戦争や軍事を司る神にあたるマルスが、天体としての火星農耕を象徴する神としても位置づけられている理由としては、

火星は、惑星の大部分が青い水の海によって占められている地球とは異なり、惑星の表面が赤い酸化鉄によって覆われていて、地球からの観測においても赤褐色の天体として観測されることになりますが、

そうした赤褐色の色をした火星の姿からは、戦争において流される人間の血戦火の炎などが連想させることになることから、古代の世界においては、

ローマ神話だけではなく、ギリシア神話バビロニア神話などにおいても、こうした火星の存在は、ギリシア神話における戦争と破壊の神であるアレス(Aresや、バビロニア神話における戦争と疫病の神であるネルガル(Nergalといった戦いに関する神々と深く結びつけられていたと考えられることになります。

そして、農耕との関係については、

農耕社会を営んでいた古代ローマ人たちにとっては、自らの領土を拡大していくための侵略戦争は、春に畑に蒔いた穀物の種が収穫期を迎えた後の農閑期にあたる秋と冬の間の極めて短い期間に集中して行われていたと考えられているように、

農耕と軍事とは、互いに極めて密接な関係にある活動として彼らの社会生活のうちに組み込まれていたと考えられることになるのです。

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軍事と農耕を司る神であるマルスが3月を司る神となった理由とは?

それでは、

こうしたローマ神話において軍事と農耕を司る神にあたるマルスが、なぜ現在の3月の時期にあたる暦の期間を司る神としても位置づけられることになっていったと考えられることになるのか?ということについてですが、

それについては、こうした現在の3にあたる時節が、古代ローマにおいては、軍事と農耕の両面において重要な意味を持つ時期であったという点が挙げられることになると考えられることになります。

一日のうちに占める昼と夜の長さがちょうど同じ長さとなり、その日を境に昼の長さの方がどんどん長くなっていくという冬から春への移り変わりを示す節目の日にあたる春分の日が位置する3は、

農民たちにとっては、土を耕して春蒔きの作物の種を植えていくことによって農耕がはじまる月として位置づけられることになります。

そして、

兵士たちにとっては、厳しい寒さと雪と氷によって閉ざされた冬の季節が終わりを告げ、気候が温暖になりはじめていくこの季節は、

ローマが位置するイタリア半島を縦断するアペニン山脈が雪解けを迎え、軍隊を自由に動かせるようになる時期とも一致することになるため、

古代ローマにおいては、こうした軍事と農耕という国家を支える二本の柱が同時に始動していく時期にあたる現在の3にあたる暦の時期を司る神として、

ローマ神話において軍事と農耕の両方を司る神にあたるマルスが位置づけられていくことになっていったと考えられることになるのです。

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次回記事:古代ローマ暦の1年が1月ではなく3月からはじまる理由とは?ロムルスの父にして三主神の一柱にもあたる軍神マルスとの関係

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