ギリシア語の1月から12月までの月の名前と発音と具体的な由来のまとめ

このシリーズの初回の記事では、英語やドイツ語やフランス語といった現代のヨーロッパの言語の大本の起源となった古代ローマの言語であるラテン語における1月から12月までの月の名前の表記のあり方としての由来について詳しく考えてきましたが、

今回の記事では、こうした現代のヨーロッパ諸国の言語における月の名前の表記のあり方と具体的な由来についてまとめた記事の最後の回として、

ラテン語と共に、そうした現代のヨーロッパ諸国の土台となる古典文化を築いていくことになったもう一つの言語にあたる

ギリシア語における1月から12月までの月の名前と発音とそれぞれの名称の具体的な由来について順番に書いていきたいと思います。

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ギリシア語の1月から12月までの月の名前と発音のまとめ

そうすると、まず、

現代のギリシア語における1月から12月までの月の名前と発音のあり方の目安となるカタカナ表記についてまとめると、

1月はΙανουάριος(ヤヌアーリオス)
2月はΦεβρουάριος(フェブルアーリオス)
3月はΜάρτιος(マルティオス)
4月はΑπρίλιος(アプリリオス)
5月はΜάιος(マイオス)
6月はΙούνιος(ユーニオス)
7月はΙούλιος(ユーリオス)
8月はΑύγουστος(アヴグストス)
9月はΣεπτέμβριος(セプテンヴリオス)
10月はΟκτώβριος(オクトーヴリオス)
11月はΝοέμβριος(ノエンヴリオス)
12月はΔεκέμβριος(デケンヴリオス)

とそれぞれ表記されることになると考えられることになります。

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ギリシア語における1月から12月までの月の名前の具体的な由来

それでは、次に、

こうしたギリシア語の1月から12月までの月の名前には、それぞれ具体的にどのような由来があるのか?ということについてですが、

基本的には、こうしたギリシア語における各月の名称も、今までの記事で取り上げてきた英語やドイツ語やフランス語といったその他の西ヨーロッパ諸国の言語における各月の名称の由来と同様に、

古代ローマの言語であるラテン語にその直接的な由来を求めていくことができると考えられることになります。

具体的には、

1月にあたるΙανουάριος(ヤヌアーリオス)は、ローマ神話における門の守護神ヤヌスの名を語源とするラテン語におけるJanuarius(ヤヌアリウス)の月に由来する名称、

2月にあたるΦεβρουάριος(フェブルアーリオス)は、ローマ神話における浄化の神フェブルウスの名を語源とするラテン語におけるFebruarius(フェブルアリウス)の月に由来する名称、

3月にあたるΜάρτιος(マルティオス)は、ローマ神話における軍神マルスの名を語源とするラテン語におけるMartius(マルティウス)の月に由来する名称、

4月にあたるΑπρίλιος(アプリリオス)は、ギリシア神話における愛と美の女神アフロディテの名を語源とするラテン語におけるAprilis(アプリリス)の月に由来する名称、

5月にあたるΜάιος(マイオス)は、ローマ神話における豊穣の女神マイアの名を語源とするラテン語におけるMaius(マイウス)の月に由来する名称、

6月にあたるΙούνιος(ユーニオス)は、ローマ神話における主神ユピテルの妻ユーノーの名を語源とするラテン語におけるJunius(ユーニウス)の月に由来する名称、

7月にあたるΙούλιος(ユーリオス)は、古代ローマの偉大なる将軍であったユリウス・カエサルの名を語源とするラテン語におけるJulius(ユーリウス)の月に由来する名称、

8月にあたるΑύγουστος(アヴグストス)は、ローマ帝国の初代皇帝となったオクタウィアヌスの尊称にあたるアウグストゥスの名を語源とするラテン語におけるAugustus(アウグストゥス)の月に由来する名称、

9月にあたるΣεπτέμβριος(セプテンヴリオス)は、ラテン語において本来は「第7の月」のことを意味する言葉であったSeptember(セプテンベル)の月に由来する名称、

10月にあたるΟκτώβριος(オクトーヴリオス)は、ラテン語において本来は「第8の月」のことを意味する言葉であったOctober(オクトーベル)の月に由来する名称、

11月にあたるΝοέμβριος(ノエンヴリオス)は、ラテン語において本来は「第9の月」のことを意味する言葉であったNovember(ノウェンベル)の月に由来する名称、

12月にあたるΔεκέμβριος(デケンヴリオス)は、ラテン語において本来は「第10の月」のことを意味する言葉であったDecember(デケンベル)の月に由来する名称

としてそれぞれ位置づけられることになると考えられることになります。

そして、

このうち9月から12月までの月の名前について、ラテン語の月の名称に用いられている言葉自体が意味する本来の月の順番と、ギリシア語における実際の月の順番との間に2か月分のズレが生じてしまっている理由としては、

もともと、ラテン語が用いられていた古代ローマの暦においては、現代の暦における最初の月である1月から2か月遅れた現在の3月にあたる月から一年月はじまっていたため、こうしたズレが生じてしまうことになったと考えられることになるのです。

古代ギリシアの地域的な暦と現代の暦へと通じるギリシア語における統一された暦と月の名前の確立

ちなみに、

古代ローマにおいてラテン語と呼ばれる言語体系が確立されていく以前の古代ギリシア世界においても、ギリシアの各地においては、

アッティカ暦やデルポイ暦、テッサリア暦やクレタ暦と呼ばれるような暦がギリシア各地の地方ごとあるいは都市ごとに用いられていたと考えられることになるのですが、

こうした古代ギリシアにおける地域的な暦においては、

それぞれの地域ごとにまったく異なる月の名前が用いられているほか、一年のはじまりとして位置づけられている月もそれぞれの暦ごとにバラバラであり、

さらに言えば、古代ギリシア世界においては、

現代の暦における太陽の運行を基準とした太陽暦とは異なり、月の運行を基準として3年に1回ほどの間隔で閏月(うるうづき)を入れることによって暦を調整する太陰太陽暦が用いられていたため、

そうした古代ギリシアの暦は、厳密な意味においては、現代の暦における月とは、一年の内においてそれぞれの月が意味する期間も異なるものとなっていったと考えられることになります。

したがって、

こうしたギリシア語における暦のあり方においても、

ギリシア世界全体として、現代の暦のあり方へと通じる統一された暦と月の名前のあり方が明確な形で定まっていったのは、古代ローマにおいてラテン語における暦や月の名前のあり方が確立されて以降の時代のことであったと考えられることになるのです。

・・・

「ヨーロッパの言語における12の月の名前と発音と由来」シリーズの記事の一覧

①ラテン語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
②英語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
③ドイツ語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
④フランス語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
⑤イタリア語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
⑥スペイン語とポルトガル語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
⑦オランダ語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
⑧デンマーク語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
⑨ギリシア語の1月から12月までの月の名前と発音と由来
⑩英語で1月から12月の月の名前は何ていうの?ドイツ語やフランス語では?ヨーロッパを代表する三つの言語の類似性の比較
⑪ヨーロッパを代表する十の言語の月の名前のまとめと比較、ゲルマン語派とロマンス語派とギリシア語とラテン語の表記の違い

・・・

次回記事:英語で1月から12月の月の名前は何ていうの?ドイツ語やフランス語では?ヨーロッパを代表する三つの言語の類似性の比較

前回記事:デンマーク語の1月から12月までの月の名前と発音と具体的な由来のまとめ

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