古代オリンピックのレスリング競技の具体的な競技内容とは?古代ギリシアの第一の格闘競技としてのレスリングの位置づけ

前々回の記事で書いたように、古代ギリシアオリンピアの祭典を中心とする古代のオリンピックでは、古代ギリシア語ではピグマキアと呼ばれることになる古代のボクシングにあたる格闘競技が行われていたと考えられることになるのですが、

こうした古代のオリンピックにおける格闘競技においては、打撃を中心とするボクシング競技のほかに、組み技を中心とするレスリング競技も行われていたと考えられることになります。

それでは、こうした古代ギリシアのオリンピックにおけるレスリング競技においては、具体的にどのような方式や手順によって競技が行われていたと考えられることになるのでしょうか?

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古代ギリシア語におけるパレーの意味と古代ギリシアにおける第一の格闘競技としてのレスリングの位置づけ

そうすると、まず、

こうした古代のオリンピックにおけるレスリング競技は、古代ギリシア語では、パレー(πάληと呼ばれていたと考えられ、この言葉は、

古代ギリシア語において「戦う」「格闘する」といった意味を表す動詞にあたるパライオ(παλαίωという単語を語源とする名詞であると考えられることになるように、

古代ギリシアにおいては、人間同士の一対一の闘いにあたる格闘競技としては、第一に組み技を主体とするレスリング競技が最も主要な競技として位置づけられていたと考えられることになります。

そして、古代オリンピックにおいては、

紀元前776にはじまった1回大会においてスタディオン走と呼ばれる古代の短距離走にあたる競技が採用されたのち、

紀元前724に開催された古代オリンピックの第14回大会までに、スタディオン走ディアウロス走ドリコス走という古代オリンピックにおける三つの競走競技が順番に採用されていくことになるのですが、

こうしたパレーと呼ばれるレスリング競技は、その少し後の

紀元前708に開催された古代オリンピックの第18回大会において、そうした徒競走にあたる競技種目以外では、初めてオリンピックに採用された競技として、

早くも古代オリンピックの正式種目として取り入れられていくことになっていったと考えられることになるのです。

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古代のオリンピックにおけるレスリング競技の具体的な競技内容とは?

そして、

こうしたパレーと呼ばれる古代のオリンピックにおけるレスリング競技にあたる競技種目においては、

古代のオリンピックにおける他の大部分の競技種目の場合と同様に、競技への参加者は、基本的には、下着すら身につけない全裸の状態で戦うことになっていて、

対戦相手体重などに関係なく、すべてくじ引きで決められたうえで、トーナメント方式一人の優勝者が決まるまで対戦が繰り返されていくことになっていたと考えられることになります。

そして、

こうした古代オリンピックレスリング競技における具体的な競技のルールについては、

打撃を中心とするボクシング競技とは対照的に、意図的な殴打や蹴りなどといた打撃攻撃が禁止されていたほか、急所への攻撃噛みつき、さらには、相手の目を指で突くといった行為なども禁じ手とされたうえで、

組み技投げ技などによって相手の肩や背中を地面に着けること、または、絞め技関節技などによって相手を降参させること、あるいは、相手をレスリングの競技場の外に押し出すことによってもポイントが入ることになっていて、

3ポイント先取のポイント制で勝敗の決着がつけられることになっていたと考えられることになります。

ちなみに、

競技場の外に押し出すことによってもポイントが入るとはいっても、例えば、現代の相撲競技においては、相手を6.7メートル四方土俵の外へと押し出すことによって勝者が決まることになるのに対して、

こうした古代オリンピックにおいてレスリング競技が行われることになっていた競技場には、そうした相撲の土俵20倍ほどの広さにあたる30メートル四方ほどのかなり大きな広場が用いられていたので、

実際には、対戦相手が恐れをなして逃げ腰になっている場合などを除くと、そうした場外への押し出しによって勝敗決するといったことは比較的少なかったと考えられ、

基本的には、こうした古代ギリシアレスリング競技においては、

互いに技を繰り出し合っていくなかで相手を組み伏せる、あるいは、相手の背面に回って首を絞める、さらには、肘や手首や指などの関節を極めるといった技が決まることよって勝敗の決着がつくことが多かったと考えられることになるのです。

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次回記事:古代ギリシア最強のレスラーとは?クロトンのミロンと哲学者ピタゴラスとの関係と最強の肉体と至高の知を兼ね備えた子孫たち

前回記事:古代ギリシア最強の拳闘士とは?神官の一族に生まれ死後に神となったタソス島の拳闘士テオゲネスとロドス島のディアゴラス

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