餅を喉に詰まらせないように食べるにはどうすればいいの?餅喉対策④
前回までは、
餅が喉に詰まったときの具体的な対処法をフローチャート形式にまとめたうえで、
そのフローチャートのそれぞれの項目について詳しく説明してきましたが、
そもそも、餅を喉に詰まらせたりしなければ、
窒息して救助の対象になる、なんてことにはならないわけです。
したがって、今回は、餅を喉に詰まらせない食べ方、について考えてみたいと思います。
餅を喉に詰まらせない食べ方とは?
餅が喉に詰まらないようする食べ方、とは、つまるところ、
食べ物が喉に詰まらないようする食べ方、に通じるわけですから、
心して、どういうことに注意すればいいのか、考えてみましょう。
まず、
① 餅を小さく切り分けておく
餅は、あらかじめ飲み込みやすい一口サイズに、小さく切り分けておくことが大事です。
具体的には、通常の縦横4cm×7cmくらいの大きさの切り餅なら、
最低でも4分の1サイズくらいに切り分けておくことが必要でしょう。
同じ四等分でも、普通に十字に切るより、縦に短冊状になるように切った方が、
口の中で団子状になってひっついたりしにくくなるのでより効果的です。
次に、
② 食べる前に喉を潤しておく
餅が喉にひっついてしまわないように、お茶などで十分な水分を取りながら、
喉の潤いを保った状態で食べることが大事です。
餅をひとかけら食べるごとに、お茶を一口飲んで、喉を潤しておく、といったイメージでしょうか。
あとは、
③ ゆっくりよく噛んでから飲み込む
ゆっくりよく噛んでから飲み込みましょう。よく噛み切れていないと喉に詰まる可能性があります。
柔らかく伸びやすい餅も、口の中に入ると温度が低下し、硬く粘りつくようになるので、注意が必要です。
最後に、
④ 飲み込み切るまでは次の餅を口には入れない
口の中の餅をゴクンとしっかり飲み込んでから、次の餅に取りかかる、ということが大事です。
まとめると、
① あらかじめ一口サイズに、餅を小さく切り分けておく(短冊状に四等分など)。
② お茶を一口飲んで、餅を食べる前に喉を潤しておく。
③ 食べるときは、ゆっくりよく噛んでから飲み込む。
④ 口の中の物を、飲み込み切るまで次の餅を口には入れない。
ということですね。
なぜ餅が喉に詰まったときの対処法を考えておくことが大切なの?
餅が喉に詰まったときの対処法を考えておくことは、もちろん人助けのためでもありますが、
例えば、餅を喉が詰まらせることは、完全窒息や、部分的窒息でも命に関わる危険があり、
その対処法である腹部突き上げ法(ハイムリック法)や背部叩打法も適切に行わないと、
効果がないばかりか、窒息の悪化や内臓損傷の危険もあるといったことが頭に入っていれば、
自分が餅を食べるときには、あえて意識しないでも、自然と注意した食べ方を心がけるようになるというように、
あらかじめその対処法についてシミュレーションしておくことは、
自分がそのようなトラブルに見舞われないよう注意して備えておくことにもつながります。
餅が喉に詰まったときの対処法に限らず、
一般的に、他の人を助けるための救助方法を日ごろから考えておくことで、
そもそも自分自身がそのような救助が必要な状態になることを避け、
トラブルに陥るのをあらかじめ避けられるようになる、というわけです。
まさに、※「情けは人の為ならず」ということですね。
※ちなみに、「情けは人の為ならず」の意味は、「情けは人のためだけではなく、巡り巡って自分にもいずれ恩恵が返ってくるのだから、誰にでも親切にしなさい」という意味で、
決して、「情けをかけることは、結局その人のためにならないのだから他人に情けはかけるな」という意味ではありません。念のため。
まとめ
餅が喉に詰まらないようにする食べ方は、
① 餅を小さく切り分けておく
② 食べる前に喉を潤しておく
③ ゆっくりよく噛んでから飲み込む
④ 飲み切るまでは次の餅を口には入れない
ということです。
餅が喉に詰まったときの対処法を考えておくことは、
自分自身がそのような救助が必要な状態になることを避け、
トラブルに陥るのをあらかじめ避けられるようになる、という意味で大事です。
シリーズ「餅喉対策」 INDEX
① 餅が喉に詰まったときの対処法はどうするの?
② 餅が喉に詰まって窒息しているときの対処法は?
③ 餅が喉に詰まったときの背部叩打法ってどうやるの?
④ 餅を喉に詰まらせないように食べるにはどうすればいいの?