新型コロナウイルスは大人数が参加する飲食の場で感染拡大する傾向にあるのではないか?感染爆発のトリガーとなる三つの条件

前回書いたように、224までの現時点の日本における新型コロナウイルスの感染者数の推移を見る限り、ここまでの統計データからは、

このウイルスが満員電車などでの空気感染的な感染の広がりとはまったく別の形の感染形態によって感染を拡大していくことが示唆される。

それでは、新型コロナウイルスは、具体的にどのような条件下において、爆発的な感染を拡大していくことになると考えられるのだろうか?

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海鮮市場と万家宴とクルーズ船における感染拡大の共通点

はじめに、

現在までの時点において、新型コロナウイルス爆発的な感染を引き起こした比較的詳細な状況が確認されている最も大きな事例三つほど順番に挙げていくことにする。

①中国の武漢市海鮮市場における最初の感染拡大

②同じく中国の武漢市で行われた万家宴(ばんかえん)での爆発的な感染拡大

③クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号における感染拡大

これらの三つの感染拡大の事例における共通点はいったい何なのだろうか?

まず、最初の事例にあたる

武漢の海鮮市場には魚や貝類だけではなく、全部で百種類を超えるほどの様々な動物の肉も売られていて、市場なので大勢の人が集まって大声で会話をしていただろうし、屋台や食堂のような大勢で食事をとるような狭い場所もあったかもしれない。

そして、その次の二番目の事例にあたる

武漢市で行われた万家宴(ばんかえん)と呼ばれる中国の正月にあたる春節の到来を祝う中国南部の伝統行事では、

全部で4万人以上にもおよぶ人々が各家庭から一皿ずつご馳走を持ち寄って一堂に会してビュッフェ形式(立食パーティー)に近い形で宴会を楽しんでいたと考えられる。

そして、三番目の事例にあたる

ダイヤモンド・プリンセス号では、船内の2700にもおよぶ乗客たちは、閉鎖的な船内の空間の中で互いに歓談したり、ダンスパーティーを行ったり、バイキング形式での食事を楽しんだりするなかで感染を拡大していくことになったと考えられる。

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新型コロナウイルスの感染爆発のトリガーとなる三つの条件

つまり、

新型コロナウイルス決定的な感染爆発を起こすためには、満員電車やスーパーの行列などのように、ただ単に大勢の人狭い場所に一緒にいるだけではまだ不十分であり、

そこに、互いに顔を合わせて会話する、さらには、飲食を共にするといったさらに二つの条件が加わることによって、一人の感染者から数百人におよぶ新たな感染者が生み出されるような爆発的な感染が広がっていくのではないか?

ということである。

そして、こうした新型コロナウイルス感染爆発を引き起こすトリガーとなる

①不特定多数の人々が集う閉鎖的な空間
②会話や発声
③飲食

という三つの条件からは、

必然的に、

そうした新型コロナウイルスによる感染爆発を阻止するための方策としては、満員電車といった交通機関の規制よりは(もちろん感染拡大を少しでも防ぐためにはそれも大いにやっておくことに越したことはないが)、

まずは、

大勢の人々が一緒になって会話を楽しんでいる宴会や会合(新年会や送別会などはもちろん場合によっては結婚式や告別式などですら、あとは学校や講義や会議なども)や、参加者が一斉に声を上げているイベントといったようなものへの参加や開催自体をなるべく避けたり規模を縮小化したりしていくと同時に、

特に、バイキング形式ビュッフェ形式などの不特定多数の人食卓や食事を共有するような場を全面的に規制していくといった措置をとることが必要であるという結論が導かれることになる。

・・・

次回記事:新型コロナウイルスの感染形態はノロウイルスに近いのか?感染爆発の形態の類似点とウイルスの種族自体の性質の類似点

前回記事:新型コロナウイルスは本当に満員電車で感染を広げているのか?

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