オバマ前大統領のマケイン上院議員の葬儀における追悼演説の対訳形式での全文和訳⑤私たちは自分たちが同じチームにいることを決して疑ったことはなかった
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私たちは自分たちが同じチームにいることを決して疑ったことはなかった
We didn’t advertise it, but every so often over the course of my presidency, John would come over to the White House and we’d just sit and talk in the Oval Office, just the two of us. We’d talk about policy and we’d talk about family. And we’d talk about the state of our politics.
これは今まであまり公にはしてこなかったことではありますが、私が大統領の職にあった時、ジョンは時折ホワイトハウスにやって来ることがあり、そのような時には私たちは二人だけで執務室にこもりきり、ただそこに腰かけて互いに語り合ったものです。
私たちは互いの政策について語り、互いの家族について語り、そして、我が国の政治情勢についても語り合ってきました。
※advertise:広告する、宣伝する、公にする
※the Oval Office:大統領執務室
And our disagreements didn’t go away during these private conversations. Those were real and they were often deep.
私たちの間の意見の不一致は、こうした個人的な会話の中ではいつまでも尽きることがなく、互いの意見の間には厳然とした深い隔たりがありました。
But we enjoyed the time we shared away from the bright lights. And we laughed with each other. And we learned from each other. And we never doubted the other man’s sincerity. Or the other man’s patriotism. Or that when all was said and done, we were on the same team.
しかし、私たちは光の当たる表舞台から遠く離れて分かち合ったそうした時を、互いに笑い合い、互いから学び合いながら、楽しんで過ごしましたし、
私たちは、互いに相手の誠実さを、相手の愛国心を、そして、私たちが根本的には同じ陣営に属しているということを疑ったことはありませんでした。
※when all is said and done:何と言っても、結局は
We never doubted we were on the same team.
私たちは互いに自分たちが同じチームにいるということを決して疑ったことはなかったのです。
すべての理想を実現していくことが可能な場所とその可能性を永遠に引き継いでいくことに対する責務
For all of our differences, we shared a fidelity to the ideals for which generations of Americans have marched and fought and sacrificed and given their lives. We considered our political battles a privilege. An opportunity to serve as stewards of those ideals here at home, and to do our best to advance them around the world.
こうしたすべての違いがあったにもかかわらず、私たちは、これまでの何世代にも渡ってアメリカ人が、そのために行進し、闘い、犠牲を捧げ、命を差し出してきた理想に対する忠誠心を分かち合ってきました。
私たちは二人の間で繰り広げられる政治的な論争は、互いに与えられた特別な名誉であると考えていました。
私たちはそれを、この国においてそうした理想のために働く執事として仕え、その理想を世界中へと向けて推し広げていくために最善を尽くす絶好の機会であると考えていたのです。
※fidelity:忠実さ、誠実、貞節
※privilege:特権、恩恵、特別な名誉
※steward:執事、管理者、世話係
We saw this country as a place where anything is possible, and citizenship as an obligation to ensure it forever remains that way.
私たちはこの国は、そうした理想のすべてを実現していくことが可能な場所だと考えてきました。
そして、この国の市民権を持つ者にとって、この国のそうした可能性がそのまま永久に引き継がれ続けていくことを確かなものとすることが自らが果たすべき責務であると考えてきたのです。
※citizenship:市民権、公民権
※obligation :義務、責務
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