新型コロナウイルスの流行がこのまま定在化しない理由:古代の疫病の流行の終息とインフルエンザの毎年の流行の本質

新型コロナウイルス世界的な感染拡大を受けて、世間では、このウイルスの流行終息することがなく、人類はこれからも未来永劫、

新型コロナウイルスの流行と共存し続けていくことになるのではないか?といったある種の絶望感諦めムードに近いような雰囲気も一部では漂っている。

つまり、

今回の新型コロナウイルスの流行は、季節性インフルエンザウイルスの流行のように、それこそ毎年冬の時期になると新型コロナウイルス肺炎の患者が増えて病院が満杯になるような状況へとつながっていくのではないか?という懸念である。

しかし、筆者の考えでは、

今回の新型コロナウイルス世界的な流行がそうしたインフルエンザウイルスのような季節的な流行定在化した状態とへと収束していく可能性はまだ低いように思う。

なぜならば、少し逆説的な言い方にはなるが、

ウイルスと人間が共存して生活を営んでいくことができるかどうかを決めるのは、実は、ウイルスの側ではなく、人間社会の側の選択にあるからである。

スポンサーリンク

古代の国家における疫病の流行の終息とインフルエンザが毎年流行することの本質

ウイルス感染の連鎖は、ウイルスの宿主となった感染者の周り新たにウイルスを感染させられる相手がいなくなった時に終わる。

古代や中世の時代におけるペストや天然痘などのさらに恐ろしい疫病の流行においても、

人々は、家の中に閉じこもり、それでも足りなければ、疫病に汚染された住み慣れた町をも捨て去り廃墟となっていくなかで、感染症の流行は終息へと向かっていった。

国家と社会は、感染症の原因が何であるかということすらまったく分かっていなかった時代から、病毒に汚染された都市夥しい数の感染者の死体を焼き払うことによって無理やりにでも疫病の流行を終息させてきたのである。

それではなぜ、その一方で、

インフルエンザのように、流行が完全に終息することなく、毎年世界中で当たり前のように流行するような感染症も存在するのかというと、

その問題の本質は、ウイルス自体の感染力の強さよりも、そのウイルスが人間社会の内に受け入れられているかどうかということにあると考えられる。

職場の同僚インフルエンザにかかったと分かっても会社が休業になることはないし、大事なプレゼンや試験などがある日には自分がインフルエンザにかかっていると分かっていても出社する人もいる

行きつけのレストランジムインフルエンザの患者が出たからといって、その店に行くのをやめる人はいないし、健康な人ならば、インフルエンザが流行している時期でも特に自分の生活スタイルを変えることはない

つまり、現在の社会は、インフルエンザ程度感染症の流行社会全体で許容していて、感染の連鎖が起こっている時でも、特に気にすることもなく日常生活を続けているために、インフルエンザの毎年の流行終息することがないのである。

スポンサーリンク

新型コロナウイルスの流行がこのまま定在化することがない理由

そして、逆に言えば、

もしも、今回の新型コロナウイルスの流行が、前述したインフルエンザの流行と同じように、毎年の流行として定在化していくことがあるとすれば、

それは、世界中の多くの人が、新型コロナウイルス感染症のことを、それこそ、ただのインフルエンザやちょっとした冬の咳かぜなどと同列に考えて別に感染してもかまわないと考えるようになった時ということになる。

したがって、問題は、実際に世界の人々がこうした新型コロナウイルスの流行社会全体で許容していくようになるのか?ということになるわけだが、

その答えは、おそらく、もうすでに出ている。

この感染症の最初の流行地である中国の武漢においては中国政府によって厳格な都市封鎖が行われ、その後、感染が大きく拡大していったイタリアスペインフランスといったヨーロッパ各国においても、非常事態宣言が出されて食料品店や薬局などを除くすべての店が閉鎖されて経済活動が停止されている。

そもそも、

通常の季節性インフルエンザウイルス致死率0.05であるのに対して、今回の新型コロナウイルス致死率はWHOの暫定的な発表では2%~3とされていていることから見ても、

最低でも通常のインフルエンザ40倍の致死率があると考えられるこのウイルスのことを現在の社会がそう簡単に許容することができるとは到底考えられない

つまり、

人類は、少なくとも現在の毒性を保持したままの新型コロナウイルスと共存して社会生活を営んでいくことはできないということであり、

そして、そうである以上、このウイルスの流行は、人間社会の内に定在化していくことはできずスペイン風邪の流行のようにいずれは終息していくことになる。

したがって、本当の問題は、

新型コロナウイルスの流行は果たして本当に終息することがあるのか?それともこのまま永続的に流行が定在化することになるのか?

ましてや、このまま新型コロナウイルスの流行によって人類は滅亡してしまうのではないか?ということではなく、

このウイルスの流行はどのような形で終息していくことになるか?ということにある。

さらに具体的に言えば、

いかにして、都市の荒廃経済崩壊生活の破綻などといった社会的な損害を最小限にしたうえで、ウイルスの流行を終息へと導いていくことができるのか?ということが真に重要な問題となっていると考えられるのである。

・・・

次回記事:現在の日本が目指すべき新型コロナウイルスの終息への道筋とは?四つのパターンに基づく流行の終息までのアウトライン

前回記事:新型コロナウイルスの流行が終息する四つのパターンとは?集団免疫の強化やウイルスの弱毒化を通じた終息への具体的な道筋

時事考察のカテゴリーへ

医学のカテゴリーへ

スポンサーリンク

このページの先頭へ