キリスト教における聖週間と受難週はいつ頃の時期にはじまりいつ頃の時期に終わるのか?グレゴリオ暦における復活日との関係
前回の記事で書いたように、キリスト教においてイエス・キリストの十字架の死からの復活祝う復活祭までの一週間は、カトリックにおいては聖週間、プロテスタントにおいては受難週と呼ばれていて、
こうした聖週間や受難週と呼ばれる一週間は、
イエス・キリストがエルサレムに入城したとされている復活日の一週間前の日曜日にあたる「枝の主日」あるいは「棕櫚の日」と呼ばれる日にはじまり、
最後の晩餐が行われた「聖木曜日」あるいは「洗足木曜日」と呼ばれる木曜日と、イエスが十字架の死をとげた「聖金曜日」を経て、イエスが墓の中で眠りについている「聖土曜日」と呼ばれる復活日の前日にあたる日に終わりを迎えることになります。
それでは、こうしたキリスト教において聖週間や受難週と呼ばれている一週間は、現代の暦における実際の日付としては、
具体的にいつ頃の時期にはじまって、いつ頃の時期に終わる一週間であると考えられることになるのでしょうか?
グレゴリオ暦における移動祝日としてのキリスト教における復活日の日付
そうすると、まず、
こうしたキリスト教において聖週間あるいは受難週と呼ばれる一週間が具体的にいつ頃の時期からはじまることになるのか?ということについては、
こうした聖週間と呼ばれる一週間が、イエス・キリストが十字架の死から復活したことを祝う復活祭の前日までの一週間のことを意味する言葉である以上、
その期間は、一言でいうと、復活日の日付に応じて決まっていくことになると考えられることになります。
そして、
キリスト教においてイエスが十字架の死から復活したとされている復活日は、イエスが生きていた時代のイスラエルにおいて用いられていた太陰太陽暦の一種であるユダヤ暦における暦のあり方にしたがって、
「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われることになっているのですが、
こうしたキリスト教における復活日は、現代の世界の大部分の地域において用いられている太陽暦の一種であるグレゴリオ暦においては、
そうした春分の日の後の月の満ち欠けの周期との関係に応じて年ごとに実際の日付が変わっていく移動祝日として位置づけられることになります。
そして、具体的には、
こうしたグレゴリオ暦を教会暦においてもそのまま用いているカトリックやプロテスタントといったキリスト教の代表的な宗派においては、
3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日がこうしたキリスト教における復活日として位置づけられることになると考えられることになるのです。
キリスト教において聖週間あるいは受難週と呼ばれる一週間は具体的にはいつ頃の時期にはじまるのか?
そして、
こうしたユダヤ暦とグレゴリオ暦、そして、太陰太陽暦と太陽暦における暦のあり方の違いに基づいて定められた復活日の日付に応じて、
その前の一週間にあたる聖週間や受難週と呼ばれるキリスト教における聖なる七日間の期間の具体的な時期も定まっていくことになると考えられることになり、
具体的には、
こうした聖週間や受難週と呼ばれる一週間は、グレゴリオ暦を教会暦においてもそのまま採用する場合には、
キリスト教の復活日にあたる3月22日から4月25日の七日間前の週からはじまる一週間、
すなわち、
3月15日から4月18日の間のいずれかの日曜日にはじまり、3月21日から4月24日の間のいずれかの土曜日に終わる一週間として位置づけられることになると考えられることになります。
つまり、一言でいうと、
こうした聖週間あるいは受難週と呼ばれるキリスト教における聖なる七日間は、カトリックやプロテスタントといったキリスト教の代表的な宗派においては、
実際の日付としては、だいたい3月の中旬から4月の中旬ごろの時期にはじまる一週間として位置づけられることになると考えられることになるのです。
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