オリンピックの聖火が途中で消えた代表的な五つの事件とは?聖火台と聖火リレーの途中における聖火関連のトラブルの事例

オリンピックの聖火の歴史において、オリンピックの開催期間中、または、その直前に行われることになる聖火リレーの段階において、オリンピックの聖火が消えてしまうということはあまり珍しいことではなく

特に、聖火を開催地へと運んでいくことになる聖火リレーの際には、ランナーとなった数多くの人々正面からの強い風を受けながら火のついたトーチを運んでいくことになるという聖火リレーのシステム上、そうした事態はかなり頻繁に起こっていたと考えられることになるのですが、

そうした現代へと続くオリンピックの歴史のなかで、オリンピックの聖火の消失が話題となったことで有名な事件としては、以下で挙げるような五つの事件を挙げていくことができると考えられることになります。

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1976年のモントリオールオリンピックにおける聖火台での炎の鎮火

そうすると、

こうしたオリンピックの聖火の消失が話題となった歴史上における有名な事件について時系列を追って順番に書いていく場合

まずは、

1976カナダで開催されたモントリオールオリンピックにおいて、開会式の数日後に、暴風雨の影響によって聖火台の炎が吹き消されてしまったという事件が挙げられることになります。

そしてその際、

大会期間中における聖火の管理の役目を担っていた担当者は、焦って自分が持っていたライターを使って聖火台への炎の再点火を行うというさらなる失態を犯してしまうことになるのですが、

そのことに気づいた大会の主催者によって、ライターでついた聖火台の炎の火は水をかけてすぐに消されることになり、

その代わり、予め定められた手順によって、ギリシャのオリンピアの地太陽の光から採火がなされた予備の聖火からの聖火台への再点火が行われることによって、

その後は、大会が終わる閉会式の時まで、新たにともされた聖火が大会を照らし続けていくことになったと考えられることになるのです。

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2008年の北京オリンピックにおける聖火リレーの抗議デモとその後の世界的な規模での聖火リレーのルート変更

また、

オリンピックの開催地の競技場の聖火台に聖火がともされる前の聖火リレーの途中聖火が消えてしまったことで、その当時に大きな話題となった事件としては、さらに多くの事例が挙げられることになり、

2004ギリシャで開催されたアテネオリンピックにおいては、世界の各地をめぐる聖火リレーがはじめられることになるスタート地点において、

当時の大会組織委員会の会長の目の前で、強風によって聖火が吹き消されてしまうという事態が起こってしまったのですが、この際も、予め用意されていた予備の聖火によって再点火がなされることによって、その後の式典も滞りなく進行してくことになっていったと考えられることになります。

そして、その次の

2008中国で開催された北京オリンピックにおいては、当時の世界各地で広がっていった中国政府によるチベット弾圧に対する抗議デモなどの影響もあって、

世界の各地をめぐっていく聖火リレーの途上において、少なくとも三度、特に抗議の声が大きかったフランスのパリ警察による発表によれば五度にわたって抗議者によって意図的に聖火が消されるという事件が発生したとされていて、

そうした聖火リレーに対する抗議デモの影響もあって、予定されていたリレーのルートを変更する国が続出するといった混乱が広がる事態へとつながっていってしまったことから、

こうした2008北京オリンピック以降は、それまでのように世界的な規模において聖火リレーが行われることはなくなり、

聖火の採火式が行われるギリシャからオリンピックの開催国へと聖火が空輸されたのちに、主に、そうした開催国の国内においてのみ大規模な聖火リレーが行われることになっていったと考えられることになるのです。

長野オリンピックやソチオリンピックなどの冬季オリンピックにおける聖火のトラブル

また、そのほかにも、

上述したような夏季オリンピックの事例だけではなく冬季オリンピックも含めた場合では、

1998日本で開催された長野オリンピックでは、聖火リレーで用いられるトーチの設計自体に不具合があり、

ランナーが走る際に、通常のようにトーチを前傾させて走っていると、走る時に発生する風によってすぐに聖火が消えてしまうというトラブルが頻発してしまうという事態が発生してしまうことになります。

また、

2014ロシアで開催されたソチオリンピックでは、ロシア国内をめぐる聖火リレーの開始を告げるプーチン大統領も参加した盛大な式典が行われた直後に、

かつてのロシア帝国の宮殿であったクレムリンの宮殿の門を出ようとしていた聖火ランナーの手元で聖火の炎が消えてしまうという事態が発生してしまい、

この事態を横で見ていて焦ってしまった警備員が、前述したモントリオールオリンピックの聖火台で起きたこととちょうど同じように、自分が持っていたライターを使ってトーチへの再点火を行ってしまうという珍事が起こってしまうことになるのです。

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以上のように、

こうしたオリンピックの聖火の歴史において、聖火が途中で消えてしまったことで、その当時に大きな話題となったと考えられる有名な事件としては、

1976年のモントリオールオリンピック大会期間中における暴風雨の影響による聖火台での聖火の鎮火と、

2004年のアテネオリンピックにおける聖火リレーのスタート地点における聖火の消失と、2008年の北京オリンピックにおける聖火リレーに対する抗議デモの影響による聖火の消失

夏季オリンピックだけではなく冬季オリンピックも含めた場合では、1998年の長野オリンピックにおけるトーチの設計の不具合に起因する聖火の消失トラブルや、2014年のソチオリンピック聖火リレーにおけるライターの火によるトーチへの再点火

といった全部で五つの事件代表的な事例として挙げていくことができると考えられることになるのです。

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次回記事:聖火リレーで火が消えた場合の再点火の具体的な手順とは?複数の予備のトーチとランタンに保持された予備の聖火

前回記事:オリンピックの聖火の由来とは?ギリシア神話とローマ神話における聖なる炎の起源となる三柱の神々とウェスタの巫女

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