オリンピックのシンボルの由来とは?クーベルタンの言葉に基づく公式的な意味における五つの輪と五つの色の由来

オリンピックのシンボルとして位置づけられている青・黄・黒・緑・赤の五色で彩られた五つの輪が互いに連結された形で描かれていくことになる五輪のデザインの由来については、

まずは、近代オリンピック創立者にして、こうしたオリンピックのシンボルとしての五輪のデザインの考案者にもあたるクーベルタン自身が語っている言葉のうちに、

その公式的な意味における五つの輪五つの色由来が語られていると考えられることになります。

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五輪のデザインがオリンピックのシンボルとなった歴史的な経緯

フランスの教育者にして歴史家でもあったピエール・ド・クーベルタン男爵Pierre de Coubertin、1863年~1937年)は、歴史書のなかに出てくる古代ギリシアにおけるオリュンピアの祭典についての記述に深い感銘を受け、

そうした古代ギリシアにおけるオリュンピアの祭典の復興を目指して1894国際オリンピック委員会(IOCを設立することによって、近代オリンピック創立者となっていくことになります。

そして、

そうした近代オリンピック創立者にあたるクーベルタンは、1913に現在におけるオリンピックのシンボルへとつながる五輪のデザインを考案することになり、

その後、

こうしたクーベルタンによって考案された五輪のデザインは、1914に開かれた国際オリンピック委員会設立20周年記念式典において公表されて正式に承認を受けたうえで、

1920ベルギーで行われたアントワープオリンピックにおいてはじめてオリンピック旗の形で掲揚されていくことになるのです。

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クーベルタンの言葉に基づくオリンピックの五つの輪と五つの色の由来

そして、

そうしたオリンピックのシンボルとしての五輪のデザインの考案者にあたるクーベルタン自身の言葉によれば、オリンピックのシンボルにおける五つの輪五つの色に込められた具体的な意味は以下のようなものであったと語られています。

・・・

The Olympic flag has a white background, with five interlaced rings in the centre: blue, yellow, black, green and red.

オリンピックの旗は、背景の白と、中央に位置する青・黄・黒・緑・赤五つの互いに連結された輪によって構成されている。)

This design is symbolic; it represents the five continents of the world, united by Olympism, while the six colours are those that appear on all the national flags of the world at the present time.

(このデザインはオリンピック精神によって統一された世界の五つの大陸を象徴するものであり、六つの色は現在における世界のすべての国旗に含まれている色を表している。)

― Pierre de Coubertin (1931)

・・・

つまり、上記のクーベルタンの言葉において語られているように、

オリンピックのシンボルにおいて描かれている五つの輪は、

ヨーロッパ・アジア・アフリカ・オセアニア・南北アメリカという世界の五つの地域における五つの大陸の連帯のことを象徴している一方で、

こうした五つの輪における五つの色そのものが一つ一つのどれか特定の大陸のことを象徴しているわけではなく

正確に言えば、

そうしたオリンピックの五つの輪における青・黄・黒・緑・赤五色に背景の色にあたるを加えた六つの色が全体として、

オリンピックに参加するすべての国々の国旗の色が互いに結びついて一体となっていくという世界におけるすべての国々普遍的な連帯と調和を示すシンボルとして位置づけられていると考えられることになるのです。

・・・

次回記事:オリンピックの青・赤・黄・緑・黒・白の六色がすべての国々の国旗を象徴する理由とは?色と光の三原色との対応関係

前回記事:十二星座と二十四節気の対応関係とは?西洋と東洋における二つの暦の区分のあり方の具体的な対応関係

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