クリスマス・イブの本当の意味とは?「クリスマスのはじまりの時」としての日没の時を意味する教会暦に基づく古典的な解釈

クリスマス・イブとは1224日の夜、すなわち、通常の場合では、世界中でキリストの降誕が祝われるクリスマスの日である1225日の前夜のことを意味する言葉として解釈されることになると考えられることになりますが、

その一方で、こうしたクリスマス・イブ(Christmas Eveという言葉は、古期英語における語源的な意味に基づくと、

同じように1224日の夜のことを意味する言葉であるとは言っても、それは、「クリスマスの前夜」ではなく「クリスマスの当日の夜」のことを意味する言葉であったとも解釈していくことができると考えられることになります。

そこで、今回の記事では、

こうしたクリスマス・イブという言葉は、キリスト教における本来的な意味においては、具体的にどのような日時のことを意味する言葉であると考えられることになるのか?ということについてさらに詳しく考えていきたいと思います。

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古期英語における語源的な意味と旧約聖書の創世記の記述に基づくクリスマス・イブという言葉の意味の解釈

詳しくは前回の記事で書いたように、

クリスマス・イブ(Christmas Eveという言葉に含まれているEve(イブ)という単語は、

もともとは、現代の英語において「夕方」や「晩」といった意味を表すevening(イブニング)という単語の語源ともなった古期英語におけるæfen(アーベン)という単語に由来する言葉であり、

クリスマス・イブ(Christmas Eveという言葉は、そうしたEve(イブ)という単語の古期英語に由来する語源的な意味に基づくと、

もともとはクリスマスの前夜ではなくクリスマスの当日の夜や夕方のことを意味する言葉であったとも解釈していくことができると考えられることになります。

そして、

詳しくは「教会暦の一日が前日の日没からはじまる理由」の記事で書いたように、

キリスト教の教会においてキリストの降誕や復活などを祝う祝祭日や祈りの期間を定めるために用いられる正式な暦のあり方である教会暦においては、

旧約聖書の創世記における神による天地創造の物語のなかで語られている

「夕べがあり、朝があった。第一の日である。」という聖書の言葉に基づいて、

神によって定められた神聖なる一日の期間は、その日の朝ではなくその前の夕べの時、すなわち、通常の暦における前日の日没の時からはじまっていくことになると定められていると考えられることになるのですが、

そういった意味では、

こうした古典的な意味におけるクリスマス・イブ(Christmas Eveという言葉は、

教会暦においてクリスマスの一日がはじまっていくことになる日没の時のことを指すという意味でのクリスマスの当夜のことを意味する言葉としても解釈していくことができると考えられることになるのです。

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「クリスマスのはじまりの時」を意味する言葉としての教会暦におけるクリスマス・イブの位置づけ

以上のように、

こうしたクリスマス・イブ(Christmas Eveと呼ばれる通常の暦における1224日の夜のことを意味する言葉は、

人間が日常生活において用いている通常の暦においては、1225日の前の日の夜にあたるクリスマスの前夜のことを意味する言葉として捉えられることになるのに対して、

キリスト教における正式な暦である教会暦においては、そうしたクリスマスの日がまさにはじまっていくことになる日没の時としてのクリスマスの当夜のことを意味する言葉として捉えられることになると考えられることになります。

つまり、そういった意味では、

クリスマス・イブ(Christmas Eveという言葉は、こうした教会暦というキリスト教における正式な暦のうちに位置づけられている神聖な日時のあり方としては、

キリストの降誕を祝うクリスマスの日という神聖な一日がはじまろうとする、まさにその時にあたる日没の時、すなわち、クリスマスのはじまりの時を意味する言葉であると解釈していくことができると考えられることになるのです。

・・・

次回記事:クリスマスの正しい祝い方とは?真夜中に行われるミッドナイトミサとキリスト教の伝統的な儀式において行われる四つのミサ

前回記事:クリスマス・イブは「クリスマスの前夜」と「クリスマスの当日の夜」のどちらの意味で解釈するのが正しい解釈なのか?

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