多年草と一年草の具体的な特徴の違いと両者に分類される代表的な植物の種類とは?
草本植物に分類される草花は、植物としての生育期間の長さなどに応じて、一年草と二年草そして多年草と呼ばれる三つの植物のグループへと分類されていくことになると考えられることになるのですが、
前回の記事で書いたように、こうした一年草や二年草といった言葉自体の本来の意味に基づいた一般的な定義においては、
一年草とは、植物としての生存期間の長さが一年未満である草本植物のグループ、
二年草とは、植物としての生存期間の長さが一年以上二年未満である草本植物のグループのことを意味する言葉として定義されることになるのに対して、
多年草とは、植物としての生存期間の長さが二年以上におよぶ草本植物のグループのことを意味する言葉として定義されることになります。
それでは、
こうした一年草や二年草と呼ばれる草花の種類と、多年草と呼ばれる草花の種類との間には、より具体的にはどのような特徴の違いを見いだしていくことができると考えられ、
後者の多年草に分類される代表的な植物の種類としては、具体的にどのような種類の草花や野菜の名前などが挙げられることになると考えられることになるのでしょうか?
一年草と多年草の具体的な特徴の違いとは?
まず、冒頭でも述べたように、
一年草や二年草と多年草と呼ばれる草本植物のグループのことを意味する言葉の定義の違いとしては、
前者の一年草や二年草は、植物としての生存期間の長さが一年以内または二年以内に限られてしまうのに対して、
後者の多年草は、植物としての生存期間の長さが二年以上におよび、樹木などと同様に、長年にわたって生育し続けていくことができる草本植物の種類として位置づけられることになります。
そして、より具体的には、
一年草や二年草の場合は、草花が種から芽を出してから一年または二年以内に花を咲かせると、一度花を咲かせた草花はそのまますぐに枯れていってしまうことになると考えられることになるのですが、
それに対して、
多年草に分類される草花は、一度花を咲かせた後も、植物体の地上部分は枯れても、地下部分はそのままの状態で生存し続けることなどによって、多年にわたって繰り返し花を咲かせ続けていくことができる草花の種類が数多く分類されていくことになるといった点に、
こうした一年草と多年草の両者における具体的な特徴の違いを見いだしていくことができると考えられることになるのです。
多年草に分類される代表的な植物の種類とは?
それでは、次に、
こうした一年草や二年草そして多年草に分類される代表的な植物の種類としては、具体的にどのような草花や野菜の名前が挙げられることになるのか?ということについてですが、
それについては、まず、
一年草や二年草に分類される代表的な植物の種類については、前々回から書いてきた「一年草における秋播きと春播きの区別とは?両者の具体的な特徴の違いと分類される全部で40種類の代表的な植物の種類」などの記事において詳しく考察してきましたが、
それに対して、もう一つの
多年草に分類される代表的な植物の種類としては、例えば、
キク(菊)、ススキ、キキョウ(桔梗)、スズラン(鈴蘭)、シャクヤク(芍薬)、ボタン(牡丹)、ハナショウブ(花菖蒲)、スミレ、アヤメ、シロツメクサ(クローバー)、ガーベラ、ラベンダー、ハルジオン、フキ、ウド、アスパラガス、
コチョウラン(胡蝶蘭)、シュンラン(春蘭)、オンシジウム、カトレア、ゼラニウム、アシタバ、ユキノシタ、タケ(竹)、ササ(笹)
チューリップ、スイセン(水仙)、ヒヤシンス、シクラメン、ヒガンバナ(彼岸花)、キンポウゲ、カタバミ、アネモネ、ダリア
などといった草花や野菜の種類の名前が挙げられることになります。
また、その一方で、
トマトやナス、あるいは、ニチニチソウ(日々草)やサルビアなどといった草花などのように、
日本国内においては冬になるとすぐに枯れてしまうため一年草として位置づけられているものの、熱帯の地域などにおいては一年を過ぎても枯れずに生き残り続けて毎年花を咲かせていくというように多年草としての振る舞いを見せることになる草花の種類なども存在すると考えられることになるのです。
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次回記事:多年草の四つの区分とは?宿根草と常緑草と球根植物と一稔性植物の具体的な特徴と分類される代表的な植物の種類
前回記事:一年草と二年草のそれぞれに分類される代表的な植物の種類とは?二つの定義のあり方に基づく二年草に含まれる植物の範囲
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