一年草における秋播きと春播きの区別とは?両者の具体的な特徴の違いと分類される全部で40種類の代表的な植物の種類
前回の記事で書いたように、一年草と呼ばれる植物のグループは、植物の生存期間の長さを基準とした一般的な定義においては、
植物としての生存期間の長さが一年未満である草本植物のグループのことを意味する言葉として定義されることになると考えられることになります。
そして、
こうした一年草に分類される植物は、大きく分けて、さらに、春蒔きと秋蒔きと呼ばれる二つのグループに分類されていくことになると考えられることになるのですが、
今回の記事では、
そうした春蒔きの一年草と秋蒔きの一年草における植物としての具体的な特徴の違いと両者に分類される代表的な植物の種類について順番に詳しく考察して行きたいと思います。
春蒔きの一年草と秋蒔きの一年草における具体的な特徴の違い
そうすると、まず、
こうした春蒔きと秋蒔きと呼ばれる二つのグループに分類される一年草のうち、
春蒔きの一年草とは、春に種から芽を出して夏から秋にかけて花を咲かせてからその年の冬にすぐに枯れていってしまうことになる草花のことを意味する言葉として定義することができるのに対して、
秋蒔きの一年草とは、秋に種から芽を出して翌年の春に花を咲かせてからその年の夏頃までに枯れていってしまうことになる草花のことを意味する言葉として定義することができると考えられることになります。
そして、一般的に、
前者の春蒔きの一年草に分類される草花は、夏の暑い時期を乗り越えてぐんぐん成長していき冬になると枯れていくことになるため、夏の季節を好む耐暑性に優れた植物の種類として位置づけられることになるのに対して、
後者の秋蒔きの一年草に分類される草花は、厳しい冬の寒さに耐えて次の年の春に花を咲かせたうえで夏の前には枯れていくことになるため、冬の季節にも耐え忍ぶことができる耐寒性に優れた植物の種類として位置づけられることになると考えられることになるのです。
春蒔きの一年草と秋蒔きの一年草に分類される代表的な植物の種類
そして、
こうした春蒔きの一年草と秋蒔きの一年草のそれぞれに分類される代表的な植物の種類としては、
前者の春蒔きの一年草と呼ばれる春に芽を出して夏から秋にかけて花を咲かせる草本植物のグループには、
アサガオやヒマワリ、コスモス、マリーゴールド、ホウセンカ(鳳仙花)、ヒャクニチソウ(百日草)、センニチコウ(千日紅)、ケイトウ、アゲラタム、サルビア、
トウモロコシやカボチャ、サツマイモ、トマト、ナス、キュウリ、イネ、春蒔き小麦、シソ、バジル、
などといった20種類におよぶ草花や野菜の名前などが挙げられることになると考えられることになります。
そして、それに対して、
後者の秋蒔きの一年草と呼ばれる秋に芽を出して翌年の春に花を咲かせる草本植物のグループには、
パンジー、スイートピー、デージー、ポピー、ヒナゲシ(雛芥子)、オニゲシ(鬼芥子)、キンセンカ(金盞花)、キンギョソウ(金魚草)、ヤグルマギク(矢車菊)、ネモフィラ、ギリア、ワスレナグサ(勿忘草)、
アブラナ、カブ、ダイコン、ニンジン、ソラマメ、秋蒔き小麦、カラスムギ(烏麦)、エンバク(燕麦)
などといった20種類におよぶ草花や野菜の名前などが挙げられることになるというように、
両方合わせて全部で40種類におよぶ一年草に分類される代表的な植物の種類の名を挙げていくことができると考えられることになるのです。
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次回記事:一年草と二年草のそれぞれに分類される代表的な植物の種類とは?二つの定義のあり方に基づく二年草に含まれる植物の範囲
前回記事:一年草と二年草の違いとは?数え年との関係に基づく植物学における両者の厳密な定義
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