三種競技と四種競技そして十四種競技とニ十種競技といった陸上競技におけるその他の混成競技の種類の具体的な特徴とは?
前回までの一連の記事で書いてきたように、一人の競技者が複数の異なる競技を順番に行なっていくことによってその総合得点を競っていく、現代の陸上競技の分野における混成競技の種類としては、
オリンピックの男子の陸上競技の種目として採用されている十種競技(デカスロン)や、女子の陸上競技の種目として採用されている七種競技(ヘプタスロン)、そして、18歳未満の男子陸上選手が行う種目にあたる八種競技(オクタスロン)といった競技の種類が挙げられることになるのですが、
こうした陸上競技の分野における混成競技の種類としては、そのほかにも、三種競技や四種競技、さらには、十四種競技やニ十種競技といった競技種目の種類なども挙げていくことができると考えられることになります。
中学生を対象とした陸上競技種目としての三種競技と四種競技の違い
そうすると、まず、はじめに挙げた競技種目にあたる
三種競技(トライアスロン)は、日本国内においては、2003年頃まで中学生を対象として競技が行われていた陸上競技種目にあたり、
中学生男子の場合には、100m走または400m走のいずれか一つの競走種目と、走高跳、砲丸投の合わせて三つの種目が、
中学生女子の場合には、100m走または100m障害(10台のハードルを跳び越えながら100メートルを走るハードル走)のいずれか一つの競走種目と、走高跳、砲丸投の合わせて三つの種目が、
一日の競技日程で行われることになっていったと考えられることになります。
そして、それに対して、その次に挙げた
四種競技(テトラスロン)は、日本国内においては、2004年以降、前述した三種競技に代わって中学生を対象とした陸上競技種目として新たに導入された競技種目にあたり、
中学生男子の場合には、110m障害、400m走、走高跳、砲丸投の四つの種目が、
中学生女子の場合には、100m障害、200m走、走高跳、砲丸投の四つの種目が、基本的には、一日の競技日程で行われることになっていると考えられることになるのです。
究極の混成競技としての十四種競技とニ十種競技の具体的な競技内容
また、そのほかにも、
こうした三種競技や四種競技といった競技を構成している種目の数が比較的少ない混成競技の種類とは反対に、競技を構成する種目の数が非常に多くなっている混成競技の種類としては、十四種競技やニ十種競技といった競技種目も挙げられることになり、
前者の十四種競技は、オリンピックの女子の正式種目として採用されている七種競技(ヘプタスロン)のちょうど二倍の種目数が行われる競技種目であるという意味で、通称ではダブル・ヘプタスロンとも呼ばれているのに対して、
後者のニ十種競技は、オリンピックの男子の正式種目として採用されている十種競技(デカスロン)のちょうど二倍の種目数が行われる競技種目であるという意味で、通称ではダブル・デカスロンとも呼ばれることになります。
そして、
前者の十四種競技と呼ばれる現代の女子陸上競技におけるウルトラ混成競技(Ultra Multievents)として位置づけられている競技種目においては、
二日間の競技日程に分けて、100m走、200m走、400m走、800m走、1500m走、3000m、100m障害、200m障害、400m障害、走幅跳、走高跳、やり投、円盤投、砲丸投という十四の種目が行われていくことになり、
それに対して、
後者の二十種競技と呼ばれる現代の男子陸上競技におけるウルトラ混成競技(Ultra Multievents)として位置づけられている競技種目においては、
二日間の競技日程に分けて、100m走、200m走、400m走、800m走、1500m走、3000m、5000m走、10000m走、110m障害、200m障害、400m障害、3000m障害、走幅跳、三段跳、走高跳、棒高跳、やり投、円盤投、砲丸投、ハンマー投という二十の種目が行われていくことになるのですが、
そういった意味では、
こうした十四種競技やニ十種競技と呼ばれる競技種目は、陸上競技におけるほとんどすべての競技種目が、二日間という非常にハードな競技日程のなかで強行されていくという、
まさに、陸上界における究極の混成競技にあたる競技種目として位置づけられることになると考えられることになるのです。
・・・
次回記事:十種競技を中心とする全部で八種類の陸上競技の混成競技の具体的な競技内容の違いのまとめとオリンピックや世界陸上との関係
前回記事:八種競技と十種競技の違いとは?18歳未満の選手が行う八種競技と成年選手が行う十種競技における具体的な競技内容の違い
「オリンピック」のカテゴリーへ