八種競技と十種競技の違いとは?18歳未満の選手が行う八種競技と成年選手が行う十種競技における具体的な競技内容の違い
前回の記事で書いたように、現代のオリンピックにおいて、一人の競技者が複数の異なる競技を順番に行なっていくことによって、その総合得点を競っていく、陸上競技の分野における混成競技の種類としては、
オリンピックにおける男子の陸上競技の種目として採用されている十種競技(デカスロン)と、女子の陸上競技の種目として採用されている七種競技(ヘプタスロン)と呼ばれる二つの競技種目が挙げられることになるのですが、
そのほかにも、こうした陸上競技の分野における代表的な混成競技の種類としては、八種競技(オクタスロン)と呼ばれる競技種目の種類も挙げられることになります。
それでは、こうした現代のオリンピックにおける正式種目として採用されている十種競技と、今回の記事で取り上げる八種競技と呼ばれる陸上競技における二つの混成競技のあり方には、具体的にどのような特徴の違いがあると考えられることになるのでしょうか?
18歳未満の選手が行う八種競技と成年選手が行う十種競技の具体的な競技内容の違い
そうすると、まず、前回の記事でも書いたように、
オリンピックにおける男子の陸上競技の種目としても採用されている十種競技(じっしゅきょうぎ)においては、
競走種目としては、100m走と110m障害(10台のハードルを跳び越えながら110メートルを走るハードル走)、400m走と1500m走の四種目が行われ、
跳躍種目としては、走幅跳と走高跳(走り高跳び)と棒高跳(棒高跳び)の三種目が、
投擲種目としては、やり投と円盤投と砲丸投の三種目がそれぞれ行われていくことになるのですが、
それに対して、
陸上競技における八種競技(はっしゅきょうぎ)は、オリンピックの種目としては採用されていないものの、
世界陸連が主催する18歳未満の陸上選手が参加する世界選手権大会であったU18世界陸上競技選手権大会の正式種目として採用されていた種目にもあたり、
日本国内においては、主に、高校生男子を対象とした陸上競技における混成競技の種目として位置づけられていると考えられることになります。
そして、こうした八種競技と呼ばれる陸上競技の種目においては、
競走種目としては、100m走と110m障害と400m走と1500m走の四種目が行われ、
跳躍種目としては、走幅跳と走高跳の二種目が、
投擲種目としては、やり投と砲丸投の二種目がそれぞれ行われていくことになります。
そして、具体的な競技の日程としては、
八種競技の場合も十種競技の場合と同様に、基本的には、二日間に分けて競技が行われていくことになり、
後者の十種競技の場合には、
競技の一日目には、100m走、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m走の五つの種目が、
競技の二日目には、110m障害、円盤投、棒高跳、やり投、1500m走の五つの種目がそれぞれ順番に行われていくことになるのに対して、
後者の八種競技の場合には、
競技の一日目には、100m走、走幅跳、砲丸投、400m走という四つの種目が、
競技の二日目には、110m障害、やり投、走高跳、1500m走という四つの種目がそれぞれ順番に行われていくことになるのです。
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そして、以上のように、
こうした陸上競技の分野における混成競技の種類としての八種競技と十種競技の具体的な特徴の違いとしては、
十種競技(デカスロン)は、現代のオリンピックや世界陸上においても、男子の陸上競技の正式種目として位置づけられていている競技の種目にあたり、
100m走・110m障害・400m走・1500m走・走幅跳・走高跳・棒高跳・やり投と円盤投・砲丸投という全部で十種目の陸上競技が行われることになるのに対して、
八種競技(オクタスロン)は、18歳未満の青年の陸上選手、日本国内においては高校生男子を対象として競技が行われている競技種目にあたり、
100m走・110m障害・400m走・1500m走・走幅跳・走高跳・やり投・砲丸投という全部で八種目の陸上競技が行われるという点が挙げられることになります。
つまり、そういった意味では、
こうした高校生の年代にあたる18歳未満の男子陸上選手が行う陸上競技の種目としての八種競技(オクタスロン)における競技種目の構成のあり方においては、
競走競技については、100m走と110m障害と400m走と1500m走という成年の男子陸上選手が行う陸上競技の種目にあたる十種競技における競走競技とまったく同じ距離を走っていく種目がそのまま採用されている一方で、
跳躍競技からは棒高跳が、投擲種目からは円盤投がそれぞれ省かれていく形で競技種目の構成がなされているといった点に、
こうした八種競技と十種競技における主要な特徴の違いを見いだいしていくことができると考えられることになるのです。
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次回記事:三種競技と四種競技そして十四種競技とニ十種競技といった陸上競技におけるその他の混成競技の種類の具体的な特徴とは?
前回記事:七種競技と十種競技の違いとは?現代のオリンピックの男子と女子の陸上競技における二つの混成競技の具体的な特徴の違い
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