黄道十二宮と黄道十二星座の対応関係とは?黄道帯における十二の領域と主要な十二の星座との一対一の対応関係
前々回 と 前回 の記事で書いてきたように、西洋占星術の土台となる黄道十二宮の区分のあり方においては、
黄道帯またはゾディアックと呼ばれる天球上における太陽の通り道である黄道を中心とする帯状の領域は、黄経0度の地点にたる春分点を基点として、
白羊宮、金牛宮、双児宮、巨蟹宮、獅子宮、処女宮、天秤宮、天蝎宮、人馬宮、磨羯宮、宝瓶宮、双魚宮と呼ばれる全部で十二の領域へと区分されていくことになるのですが、
それに対して、
地球上からの実際の観測においては、こうした黄道帯やゾディアックと呼ばれる天球上の帯状の領域のうちには黄道十二星座と呼ばれている
おひつじ座、おうし座、ふたご座、かに座、しし座、おとめ座、てんびん座、さそり座、いて座、やぎ座、みずがめ座、うお座という主要な十二の星座が観測されていくことになります。
それでは、
こうした黄道十二宮と呼ばれる黄道帯における十二の領域と、黄道十二星座と呼ばれる夜空に輝く星々が形づくる十二個の星座との間には、具体的にどのような対応関係があると考えられることになるのでしょうか?
黄道十二宮と黄道十二星座の対応関係
そうすると、まず、
こうした黄道十二宮と呼ばれる黄道帯における十二の領域のそれぞれに割り振られている領域の名前のうち、
例えば、
人馬宮は、ギリシア神話において登場する半人半馬の姿をした不死の力を持つ弓使いであったケンタウロスの賢者ケイロンの姿のことを意味していると考えられ、
それと同時に、そうした弓使いとしてのケイロンの姿は、実際の星座におけるいて座の由来ともなっていると考えられることになります。
このように、基本的には、
黄道十二宮における十二の領域のそれぞれは、黄道帯と呼ばれる天球上の帯状の領域のうちに実際に位置づけられることになる黄道十二星座と呼ばれる主要な十二の星座と互いに一対一の対応関係において結びつけられていくことになると考えられることになるのです。
一年の暦の流れのなかにおける十二宮と十二星座の位置づけ
そして、上記の図において示したように、
黄道十二宮と黄道十二星座との具体的な対応関係のあり方について一通りまとめていく形で書いていくと、一年における暦の流れのなかで、
白羊宮に対応するおひつじ座は、春分の時期にあたる3月21日から4月19日までの30日の期間を司る星座、
金牛宮に対応するおうし座は、 4月20日から5月20日までの31日の期間を司る星座、
双児宮に対応するふたご座は、 5月21日から6月21日までの32日の期間を司る星座、
巨蟹宮に対応するかに座は、夏至の時期にあたる6月22日から7月22日までの31日の期間を司る星座、
獅子宮に対応するしし座は、7月23日から8月22日までの31日の期間を司る星座、
処女宮に対応するおとめ座は、8月23日から9月22日までの31日の期間を司る星座、
天秤宮に対応するてんびん座は、秋分の時期にあたる9月23日から10月23日までの31日の期間を司る星座、
天蝎宮に対応するさそり座は、10月24日から11月22日までの30日の期間を司る星座、
人馬宮に対応するいて座は、11月23日から12月21日までの29日の期間を司る星座、
磨羯宮に対応するやぎ座は、冬至の時期にあたる12月22日から1月19日までの29日の期間を司る星座、
宝瓶宮に対応するみずがめ座は、1月20日から2月18日までの30日の期間を司る星座、
双魚宮に対応するうお座は、2月19日から3月20日までの30日の期間を司る星座
としてそれぞれ位置づけられていくことになると考えられることになるのです。
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次回記事:古代バビロニア天文学へと遡る西洋占星術の起源と黄道十二宮の基点となる春分点の位置の変遷
前回記事:黄道十二宮とは何か?②天球上における十二宮の具体的な配置のあり方と西洋占星術と黄道十二宮における太陽の位置の関係
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