黄道十二宮とは何か?②天球上における十二宮の具体的な配置のあり方と西洋占星術と黄道十二宮における太陽の位置の関係
前回の記事で書いたように、黄道帯と呼ばれる天球上における太陽の年周軌道にあたる黄道を中心とした帯状の領域は、黄道十二宮と呼ばれる十二の領域へと等分割されていくことになり、
こうした黄道十二宮と呼ばれる領域は、春分点を基点として、そこから黄経が30度進んでいくごとに、十二宮のうちの次の領域へと移っていくことになると考えられることになるのですが、
それでは、
そうした黄道十二宮と呼ばれる黄道帯における十二の領域は、地球からの観測において太陽や月や星々といった天体たちが実際に観測されていくことになる天球上においては、具体的にどのような位置に配置されていくことにと考えられることになるのでしょうか?
黄道十二宮の実際の天球上における具体的な配置のあり方
そうすると、まず、前回の記事でも取り上げた上記の左側の図において示したように、
黄道帯と呼ばれる太陽の通り道にあたる黄道を中心とした帯状の領域は、黄経0度の地点にあたる春分点を基点としたうえで、そこから反時計回りに、
白羊宮、金牛宮、双児宮、巨蟹宮、獅子宮、処女宮、天秤宮、天蝎宮、人馬宮、磨羯宮、宝瓶宮、双魚宮と呼ばれる全部で十二の領域へとそれぞれの領域の面積が等しくなるように分割されていくことになると考えられることになります。
そして、
こうした黄道帯における十二の領域の配置のあり方を、そのまま実際の天球上における黄道帯の位置へと当てはめていくと、
黄道十二宮と呼ばれる黄道帯における十二の領域の配置のあり方は、具体的には上記の右側の図において示したような形で配置されていくことになると考えられることになるのです。
西洋占星術と黄道十二宮における太陽の位置のあり方の関係
ちなみに、
地球からの観測においては、太陽や月、さらには、金星や火星などの惑星といった地球からの観測することができるすべての太陽系の天体は、
基本的には、前述した天球上における黄道十二宮の配置のあり方と同様に、黄道帯と呼ばれる天球上における帯状の領域のうちを反時計回りに移動していくことになり、
そのなかでも、
そうした黄道帯の中心線にあたる黄道は、天球上における太陽の年周軌道にあたることになるため、地球からの観測においては、
太陽は、こうした黄道帯のうちに位置している白羊宮から双魚宮までの十二宮の領域を、一年をかけて順番に移動していくことになると考えられることになります。
そして、以上のようなことから、
星占いなどとして知られている西洋占星術においては、こうした黄道帯と呼ばれる天球上の帯状の領域における黄道十二宮の実際の配置のあり方に基づいて、
例えば、
白羊宮が司る期間は春分にあたる3月21日から4月19日までの30日の期間となり、その次の金牛宮が司る期間は4月20日から5月20日までの31日の期間となるというように、
天球上において、太陽がこうした黄道十二宮のうちのそれぞれの領域に実際に位置している期間が、十二宮のそれぞれが司ることになる一年のうちの期間として位置づけられていくことになると考えられることになるのです。
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次回記事:黄道十二宮と黄道十二星座の対応関係とは?黄道帯における十二の領域と主要な十二の星座との一対一の対応関係
前回記事:黄道十二宮とは何か?①黄道帯における十二宮の具体的な配置と春分点との関係
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