土用の丑の日はいつなのか?現代の暦における日付の具体的な決め方と十干十二支と夏の土用の期間との関係

夏の暑い時期を乗り切るためにウナギを食べて力をつけようとするといった習慣などで有名な土用の丑の日(どようのうしのひ)とは、一言でいうと、

二十四節気と呼ばれる日本古来の暦の区分のあり方に基づいて、暦の上での夏から秋への季節の変わり目となる期間として位置づけられる夏の土用の期間のなかで、十二支の丑(うし)にあたる日のことを意味する言葉として定義されることになると考えられることになります。

それでは、

こうした土用の丑の日と呼ばれる日は、現代の暦においては、具体的にはどのような仕組みによって毎年の日付が決められていくことになると考えられることになるのでしょうか?

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現代の暦の日付における土用の丑の日の位置づけと十干十二支との関係

そうすると、まず、

一年における太陽の運行のあり方を基準として定められた二十四節気と呼ばれる日本古来の暦の区分のあり方において、

土用の丑の日が位置づけられることになる夏の土用の期間は、暦の上での秋のはじまりの日にあたる立秋の日の直前の18日間ほどの期間として位置づけられることになり、

具体的には、こうした夏の土用の期間は、現代の暦の日付においては、720日から86ごろまでの18日ほどの期間のことを意味することになると考えられることになります。

それでは、それに対して、

丑の日(うしのひ)という言葉の方は、具体的にどのような日のことを意味する言葉なのか?ということについてですが、

それについては、そもそも、

今から4000年ほど前古代中国の殷の時代から用いられていたと考えられる十干十二支(じっかんじゅうにし)と呼ばれる日付や年の数え方にその大本の由来を求めていくことができると考えられ、

十干十二支においては、

「木」「火」「土」「金」「水」の五行が、陰と陽のそれぞれへと分けられた「甲」「乙」「丙」「丁」「戊」「己」「庚」「辛」「壬」「癸」十干(じっかん)と、

地球上から観測さることになる夜空の姿にあたる天球を天の赤道帯に沿って東から西へと十二等分した天球上の十二の領域のそれぞれを司るとされる獣の名が当てはめられた「子」「丑」「寅」「卯」「辰」「巳」「午」「未」「申」「酉」「戌」「亥」十二支(じゅうにし)との組み合わせによって、

十干十二支、すなわち、1012の最小公倍数にあたる60日を一つの周期として日付が定められていくことになると考えられることになります。

そして、

丑の日と呼ばれる日は、こうした十干十二支と呼ばれる日付の数え方のうちの片方の周期にあたる十二支における12日を一つの周期とする日付の周期のあり方において、子の日(ねのひ)次の日にあたる日として位置づけられることになると考えられることになるのですが、

つまり、そういった意味では、

こうした土用の丑の日と呼ばれる日は、現代の暦の日付においては、

夏の土用の期間にあたる720日から86ごろまでの18日ほどの期間のなかのいずれかの日にあたることになり、

それは、より具体的には、十干十二支と呼ばれる日付の数え方のうちの片方の周期にあたる十二支における12日を一つの周期とする日付の周期において子の日の次の日にあたる日として位置づけられることになると考えられることになるのです。

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土用の丑の日の日付が年ごとに変わってしまう理由と一の丑と二の丑の関係

そして、

こうした十干十二支における60日を一つの周期とする日付のサイクルは、現代の暦における365日または366日を一つの周期とする一年における日付のサイクルとは無関係に、

4000年ほど前古代中国の時代から現代の時代へと至るまでずっと連続的に決められていくことになるため、

そうした十干十二支と呼ばれる日付の数え方における丑の日の日付についても、現代の暦におけるそれぞれの年ごとに具体的な日付が変わっていってしまうことになると考えられることになります。

また、前述したように、

土用の丑の日が位置づけられることになる夏の土用の期間18日ほどの期間であるのに対して、十干十二支における十二支の日付の周期12日の周期であるため、

例えば、

2019土用の丑の日727の一日だけであるのに対して、
2020土用の丑の日72182の二日に分けて訪れることになるというように、

土用の丑の日は、現代の暦の日付においては、年ごとに日付が変わっていってしまうだけではなく、一日だけの場合と二日に分かれる場合とでひと夏の間に訪れることになる回数まで変わっていってしまうことになると考えられ、

このように、ひと夏の間に訪れることになる土用の丑の日が二日に分かれてしまう場合には、二つの土用の丑の日のうちの、前の日の方は一の丑(いちのうし)後の日の方は二の丑(にのうし)とそれぞれ呼ばれることになると考えられることになるのです。

・・・

次回記事:土用とは何か?陰陽五行説における木火土金水の五元素と春夏秋冬の四季との対応関係に基づく土用という言葉の由来

前回記事:土用の期間はいつからいつまでなのか?現代の暦の日付における土用の具体的な期間と二十四節気における春夏秋冬の四つの土用

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