黄道が天の赤道に対して約23.4度傾いている理由とは?地球の公転軸に対する地球の自転軸としての地軸の傾きとの関係

前回の記事で書いたように、黄道と呼ばれる天球上における太陽の年周軌道のあり方は、地球における赤道天球上に投影された大円にあたる天の赤道との位置関係においては、

天体の位置関係において広く用いられる角度表記のあり方である角度の度分秒の表記のあり方においては2326一般的な角度の表記のあり方においては23.4度傾いた大円として描かれていくことになると考えられることになるのですが、

それでは、

このように黄道と呼ばれる天球上における太陽の軌道のあり方が天の赤道に対して23.4度傾いた位置関係にあるのには具体的にどのような理由があると考えられることになるのでしょうか?

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地球の公転軌道面と公転軸に対する地球の自転軸にあたる地軸の傾きの角度

地球の公転軌道面と公転軸に対する地軸の傾き

そうすると、まず、

こうした黄道天の赤道との位置関係において、こうした二つの天球上の大円の間に23.4度という傾きが生じていくことになる具体的な理由としては、

以前に「黄道とは何か?①天球上の太陽の通り道としての黄道の定義と太陽の年周運動と天球の回転運動との関係」の記事において詳しく考察したように、

そもそも、こうした黄道と呼ばれる天球上の太陽の軌跡、すなわち、天球における太陽の年周運動の行路のことを示している天球上の大円のあり方が、

地球の公転運動の影響によって生じていくことになる一年の間における太陽天球の相対的な位置関係の変化のあり方を示す軌跡として位置づけられることになるという点にその根本的な理由を求めていくことができると考えられることになります。

上記の図において示したように、

こうした太陽の周りを一年かけて地球が回っていく地球の公転運動においては、太陽の周りを回っていく地球の公転軌道面に対する地球の自転軸の傾き、すなわち、北極と南極とを結ぶ直線にあたる地軸の傾きの角度66.6傾いていると考えられることになります。

そして、それに対して、

こうした地球の公転軌道面に対して垂直な位置関係にある直線にあたる地球の公転軸に対しては、地球の自転軸にあたる地軸の傾きの角度は、

90°-66.6°=23.4°

すなわち、23.4傾いていると考えられることになるのです。

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天の赤道に対する黄道の傾きと地軸の傾きとの関係

 天の赤道に対する黄道の傾きと地軸の傾きとの関係

そして、上記の図において示したように、

こうした地球の公転軸に対する地球の自転軸にあたる地軸の傾きのあり方は、

そのまま、そうした地軸と呼ばれる直線と垂直な位置関係にある地球の中心を通る平面地表との交線にあたる地球における赤道天球へと投影された大円にあたる天の赤道と、

地球から観測されることになる見かけ上の太陽の軌道にあたる黄道との位置関係においてもそのまま引き継がれていくことになると考えられ、

具体的には、

こうした地球が太陽の周りを回っていくという地球の公転運動において、地球の公転軌道面と垂直な位置関係にある地球の公転軸に対して、地球の自転軸にあたる地軸が約23.4度の角度で傾いているのと同様に、

地球からの観測において太陽が地球の周りを回っていくように見えるという見せかけの太陽の公転運動においても、地軸と垂直な位置関係にある天の赤道に対して、天球上の太陽の軌道面にあたる黄道面は約23.4度の角度で傾いているように観測されていくことになると考えられることになります。

つまり、そういった意味では、

こうした黄道天の赤道と呼ばれる天球上の二つの大円における傾きの角度の関係性のあり方においては、

地球の公転軸に対する地軸の傾きの角度にあたる23.4という角度の関係が、そのまま天の赤道に対する黄道の傾きの角度へと投影されていくことによって、

地球上からの観測において、こうした天球における太陽の通り道にあたる黄道天の赤道の位置関係は、黄道天の赤道に対して23.4度傾いているという形で観測されていくことになると考えられることになるのです

・・・

次回記事:黄緯と黄経の違いとは?黄道座標において天球の緯度と経度を定める二つの座標の定義と具体的特徴のまとめ

前回記事:黄道とは何か?天の赤道と黄道という天球上における二つの大円の位置関係と両者の交点としての春分点と秋分点の位置づけ

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