宇宙に中心が存在しない理由とは?③すべての地点は宇宙の端であると同時に宇宙の中心でもある

前回の記事では、観測可能な現在の宇宙の内部において宇宙の中心と呼びうるような特別な地点は存在しないとされる具体的な理由について、

宇宙背景放射と呼ばれる宇宙の全方位から等方的に観測されるビックバン後の初期の宇宙から放出された光子の電磁エネルギーの存在という物理学的な事実に基づいて詳しく考察してきましたが、

今回の記事では、さらにもう一つ踏み込んで、それでは、そうした観測可能な宇宙の内部において、中心がないとするならば、それと同様に宇宙の端となるような領域も存在しないといえるのか?という問題についてもう少し詳しく考えてみたいと思います。

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論理的な関係としての中心と端の区別とドーナツ型の物体における中心の問題

まず、

これは宇宙だけに限らず、あらゆる物事における論理的な関係自体としていえることではありますが、

一般的に、何らかの物体や物事端となる部分周辺部分にあたる領域があるとするならば、それに対応して、中心となる部分中央部分といった領域も存在することになると考えられることになります。

もっとも、

ドーナツ型の形状した物体などにおいては、中心部分は空洞となるので、中心となる地点そのものはその物体自体の内部には存在しないとも考えられることになりますが、

例えば、

外側にチョコレートがかかったドーナツを周りの部分から食べ進めていったとするならば、最後の方には、中央に近いドーナツ生地だけの部分が残ってしまうことになるというように、

そうした場合でも、その物体のある領域から見て別のある領域はより中心部に近いというように、少なくても、どちらの方がより中心に近くどちらの方がより端に近いのか?という方向性の違いとしての中心と端の区別は存在すると考えられることになります。

つまり、

宇宙に限らず、ほかのすべての存在をも含めたあらゆる物体と物事について、観測される方向性としての中心と端との関係は、いわば一つのセットのような関係となっていると考えられ、

もしも、そのうちのいずれか一方が存在しないとするならば、必然的にもう一方の存在も否定されなければならないと考えられることになるのです。

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すべての地点は宇宙の端であると同時に宇宙の中心でもある

それでは、

実際の宇宙においては、こうした宇宙の中心と端の問題はどのような形で観測されていくことになるのか?ということについてですが、

それについては、冒頭でも述べたように、

まず、地球上における宇宙背景放射の観測においては、そうした宇宙背景放射がやってくる方向に位置するはずのビックバンの開始地点としての宇宙の中心が地球から見た宇宙の全方位から観測されるということが意味されることになると考えられることになります。

そして、このように、

宇宙の内のある地点から自分から見たすべての方位に宇宙の中心が観測されるということは、

逆に言えば、

そうした自分が位置する地点以外のすべての方向において宇宙の中心からくる光を観測している自分自身は、ある意味では、

宇宙の中心の対極にある位置である宇宙の端、すなわち、宇宙の果てに位置していると捉えることもできると考えられることになります。

そして、

こうした宇宙背景放射に基づくビックバンの開始地点としての宇宙の中心の方向性全方位的な観測は、地球だけに限らず、ほかのすべての宇宙の領域においても同様に観測されることになると考えられることになるので、

つまり、そういった意味では、より正確に言うならば、

観測可能な現在の宇宙の内部におけるすべての地点は、宇宙の端であると同時に、宇宙の中心でもあるという意味において、

この宇宙においては、宇宙の中心といえるような場所も、宇宙の端や宇宙の果てと呼ばれるような特別な地点も一切存在しないと考えられることになるのです。

・・・

次回記事:宇宙の果ては存在するのか?①情報伝達における現実的なの宇宙の果てとしての宇宙の地平面および事象の地平面の定義

前回記事:宇宙に中心が存在しない理由とは?②宇宙背景放射の等方性に基づく観測可能な現在における宇宙の中心の非存在の証明

初回記事:宇宙に中心が存在しない理由とは?①ビックバンの開始地点としての宇宙の中心の定義と特定の場所としての宇宙の中心の不在

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