オズマ計画とは何か?その名称の具体的な由来と「オズマⅠ」と「オズマⅡ」の二回におよぶ地球外知的生命体の観測実験

前回書いたように、1960年代にはじまった地球外知的生命体探査のプロジェクトにおいては、

当初は、ドレイクの方程式などを用いた科学的な推論などによって、地球外文明およびその担い手である地球外知的生命体の存在を肯定する論理的な説得力を持った議論が提示されていくことによって、

人工的な電波などの何らかの地球外文明の存在の証拠を発見するのは時間の問題であるとするような地球外知的生命体の発見についての楽観的な観測が比較的多くなされていくことになります。

しかし、こうした一連の地球外知的生命体探索計画においては、そうした科学者たちの当初の予見とは大きく異なる事態が進展していくことになるのです。

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SETIとオズマ計画の名称の由来とは?『オズの魔法使い』を書いた電波な思考の作者

こうした1960年代のアメリカにおいてはじまった地球外知的生命体探査(Search for Extraterrestrial Intelligenceは、

その英語表記において用いられている

「探査」を意味するSearchの「Sと、
「地球外生命体」を意味するExtra-terrestrialE」と「T
そして「知性」を意味するIntelligenceの「Iの四文字をとって、

通称SETIと呼ばれていくことになるのですが、

そうした地球外知的生命体探査すなわちSETI世界初のプロジェクトとしては、

冒頭で述べたドレイクの方程式の発案者にもあたるアメリカの天文学者であるフランク・ドレイク(Frank Drakeによって主導されたオズマ計画(Project Ozmaが挙げられることになります。

こうしたオズマ計画と呼ばれるSETIのプロジェクトの名前に使われている「オズマ」(Ozmaとは、

アメリカの児童文学作家であるフランク・ボームFrank Baum、1856年~1919年)によって書かれた『オズの魔法使い』のシリーズのなかに出てくるオズの国の支配者であるオズマ姫(Princess Ozmaの名前に由来してつけられた名称であり、

この物語の作者であるフランク・ボームが物語の続編を書いていく際に、

異世界であるオズの国で起きた出来事を電波通信によって実際に知ることによって新たな物語の着想を得ようとしていたと語ったとされるエピソードにちなんで、こうした名称が用いられることになったと考えられることになるのです。

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「オズマⅠ」と「オズマⅡ」の二回にわたる大型の電波望遠鏡を用いた地球外知的生命体の観測実験

そして、こうしたSETIの最初のプロジェクトにあたるオズマ計画においては、

1960に、この計画を主導したアメリカの天文学者であるドレイク博士が所属していたウェストバージニア州のアメリカ国立電波天文台に設置されていた直径26メートル大型の電波望遠鏡 を用いることによって、

地球外知的生命体が宇宙空間に向けて発信していると想定される人工的な電波を受信しようとする計画が進められていくことになるのですが、

そうした大型の電波望遠鏡を用いた観測においても、天体の活動によって発せられる規則的な電磁波と明確に区別することができるような人為的な電波の発信を探知することはできないままただ時間だけが過ぎて行ってしまうことになります。

プロジェクトの終盤においては、そうした人為的に発生された可能性の高い電波の兆候を示すような有望なデータを観測することになるのですが、

結局は、それも宇宙空間ではなく、地球の大気圏内の高高度を飛行する飛行機から発せられた電磁波に由来する反応であることが明らかとなり、

こうした四ヶ月間におよぶ比較的長期にわたる観測においても、明確な成果を見いだすことができないまま、こうしたオズマ計画あるいはのちに「オズマⅠ」と呼ばれることになるSETIの最初のプロジェクトは頓挫してしまうことになります。

そしてその後も、しばらく時を経て、

1972には、同じアメリカ国立電波天文台において、今度は直径91メートルにもおよぶさらに改良された超大型の電波望遠鏡 を用いることによって、

満を持した形で四年間にもおよぶ「オズマⅡ」と呼ばれる長期的な観測がなされていくことになるのですが、

結局、こうした「オズマⅡ」のプロジェクトにおいても、地球外知的生命体の存在を立証するような人工的な電波の明確な兆候を見つけ出すことはできないまま、実験期間の終了を言い渡されてしまうことになるのです。

・・・

次回記事:レアアース仮説とは何か?地球外知的生命体の探査計画の失敗の中で生まれた地球の存在を宇宙論的視点から捉え直す新たな理論

前回記事:地球外文明の存在を肯定する論理的な根拠となるドレイクの方程式を用いた現存する接触可能な地球外文明の数の具体的な推定

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