オカルトと超心理学との関係とは?一般的な意味における両者違いと根源的な意味における思想上の共通点

これまでの一連の記事で考察してきたように、一般的に、超心理学においては、テレパシー予知透視念力といった人間の精神が持つ超能力についての研究が進められていくと考えられることになるのですが、

その一方で、こうした超心理学と呼ばれる学問分野においては、それが広義の意味において捉えられた場合、臨死体験・幽体離脱・魂の生まれ変わり・心霊現象といった多種多様な超常現象なども研究対象のうちに含まれていくことになり、

そうした広義の意味における超心理学は、冒頭で挙げた狭義の意味における超心理学のあり方からは区別されて、それとは別にサイ科学(リ:サイ科学とは何か?)という名前でも呼ばれていくことになります。

そして、こうした超心理学やサイ科学と呼ばれる研究分野のうち、特に、幽体離脱生まれ変わり心霊現象といった分野は、いわゆるオカルト現象などと呼ばれるようなものとも関わりの深い研究の分野であると考えられることになるのですが、

それでは、こうした超心理学と呼ばれる学問探究のあり方と、オカルトと呼ばれる知識や認識のあり方との間には、より具体的にはどのような関係が成立していると考えられることになるのでしょうか?

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一般的な意味におけるオカルトと超心理学の共通点と両者の違い

オカルト(occultという言葉は、一般的には、人間の理性によっては解き明かすことができない超自然的な現象神秘的現象のことを意味する言葉として用いられていると考えられ、

特に、こうしたオカルト思想オカルト現象といった言葉は、現代においては、実証的で合理的な科学的な知識の領域の内には含まれない迷信や疑似科学のことを指すような悪いイメージを持って語られることが多い言葉でもあると考えられることになるのですが、

詳しくは前回の記事でも書いたように、テレパシー予知透視念力といった人間の精神が持つ超能力の存在を学術的に説得力のある実験と議論によって検証していこうとする超心理学の研究者たちは、

通常の場合、自分たちが行う心理学的な研究のあり方を、実証的で科学的な学問探究のあり方として位置づけていくことになるので、

そうした実証的で科学的な学問探究のあり方の内には含まれない迷信や疑似科学との関係が疑われるようなオカルト的な思想のあり方からは一線を画することを求めて、

自分たちの学問探究のあり方をオカルトと呼ばれることをあまり好まない傾向があると考えることになります。

つまり、

こうした一般的な意味におけるオカルトと超心理学の両者は、そうした分野について興味を持つ人々の関心が、超能力や超常現象といった通常の科学の理論によっては説明できないような現象へと向けられているといった点については互いに共通していると考えられることになるのですが、

一般的な意味におけるオカルト思想においては、実証的な科学的思考の基準を満たさない神秘主義や陰謀論の形でそうした超能力や超常現象についての探求が進められていく場合が多いと考えられるのに対して、

超心理学においては、そうした実証的な科学的思考の基準を十分に満たすような実験手法や検証方法を用いることを心がけることによって、そうした分野についての探求が進められていくことになるといった点において、

一般的な意味におけるオカルトと超心理学の両者を区別していくことができると考えられることになるのです。

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肯定的な意味におけるオカルト思想と超心理学やサイ科学における学問的探究のあり方の根源的な意味における思想上の共通点とは?

しかし、その一方で、

以前に「オカルトとは何か?ラテン語の語源とスコラ哲学との関係」の記事で詳しく考察したように、

こうしたオカルトという言葉は、そのもともとのラテン語の語源に基づく意味においては、「秘密の知識」や「隠された真理」といったことを意味する言葉であったとも考えることができ、

それは、単なる迷信や似非科学、異端思想といった否定的なイメージとしてだけ捉えられる言葉ではなく、それまで人々に信じられてきた誤った常識を打ち破り、世界の内に新たな啓蒙の光をもたらしていくといった肯定的なイメージとして捉えることもできる言葉であると考えられることになります。

そして、

かつてスコラ哲学が全盛期を迎えていた中世から近世にかけてのヨーロッパにおいては、現代におけるオカルトの定義とは反対に、

そうしたスコラ哲学における誤った認識や理論に対して異を唱えて、万有引力と呼ばれる科学的な理論を提唱したニュートンの思想の方が、

当時の常識的な思考正統な学問探求のあり方に反するオカルト思想として排斥されていくことになるのですが、

そういった意味では、

こうしたそれまでの誤った常識を打ち破り新たな啓蒙の光をもたらすという肯定的な意味におけるオカルト思想のあり方と、

従来の科学的探究のあり方をより新しい方向へと拡張させ、それまでの常識的な考え方を超えた新たな理論を築き上げていこうとする超心理学やサイ科学における学問的探究のあり方の間には、

根源的な意味における思想上の共通点を見いだしていくこともできると考えられることになるのです。

・・・

次回記事:ユングの心理学はオカルト思想だったのか?学生時代のユングにまで遡るオカルト現象への傾倒と学問的探究における両者の違い

前回記事:超心理学とサイ科学と一般的な心理学との関係とは?科学的な実証性を基準とした二段階にわたる否定と排除の関係

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