バランスのとれたノロウイルス対策の具体案とは?ノロウイルス対策⑥
家庭内におけるノロウイルス対策の目標を、
ウイルスの排除だけではなく、ウイルスの足止め、そして、病気からの回復という3段構えに分けて捉えた場合、
日常生活にも、看護者の心身にも、過度な負担をかけない、適切なバランスのとれた予防対策とは、具体的にどのようなものなのでしょうか?
日常生活に無理のない範囲でおこなえる、ノロウイルスの予防対策と看護の流れの具体案について考えてみました。
バランスのとれたノロウイルス対策を考えるためには?
日常生活に無理のない範囲でおこなえる、バランスのとれたノロウイルス対策、と言っても、
各家庭の構成人数や、
子供や高齢者といった体力・免疫力が比較的弱い人の有無、
予防対策のために無理なくさける時間や労力がどのくらいあるか、
といった条件が大きく異なる以上、
適切なバランスのとれた対策というのは、各家庭それぞれで異なってくることになります。
したがって、
前回の、シリーズ「ノロウイルス対策⑤」で考えた、
「ウイルスの排除、ウイルスの足止め、病気からの回復」という3段構えの観点に立ったうえで、
適切なバランスのとれた対策を、自分で見いだしていくしかない、
という話になってしまいます。
しかし、
このようなウイルス対策の3段構え、
すなわち、
ウイルスを完全に排除しきれなくても、
ウイルスの足止めや、病気からの回復がスムーズにおこなえれば十分、
という観点に立つと、
ノロウイルス対策の具体的な目的も、
徹底したウイルスの完全排除ではなく、
生活に無理のない範囲で、ある程度十分に感染機会を減らしていくこと、そして、
感染後の病気からのスムーズな回復の手助け、
というところに重点が移ってくると思います。
そこで、以下では、そうした想定に立ったうえで、
ノロウイルス対策の具体案、すなわち、
予防対策・介護法の一つの流れのパターン、
について考えてみたいと思います。
3つの感染ルートに対応するノロウイルスの予防対策って?
シリーズ「ノロウイルス対策②」の「感染ルート」の項目に書いたように、
ノロウイルスの感染には、①接触感染、②飛沫感染、③食品感染、の3つの感染ルートがあります。
したがって、予防対策も、
3つのノロウイルスの感染ルート、①接触感染、②飛沫感染、③食品感染(食中毒)
のそれぞれに対応して考えていくと、うまく整理しやすくなるのではないかと思います。
次回の、シリーズ「ノロウイルス対策⑦」は、
まず、第1感染ルートの、
感染者やウイルスが付着した物に触れた手で、自分の口や鼻を触ってしまうことによる、接触感染をとりあげ、
そうした接触感染による感染機会を減らすための、具体的な予防対策について考えていきます。
まとめ
ウイルスを完全に排除しきれなくても、ウイルスの足止めや、病気からの回復がスムーズにおこなえれば十分、という観点に立つと、
ノロウイルス対策の具体的な目的も、徹底したウイルスの完全排除ではなく、
生活に無理のない範囲で感染機会を減らし、病気からのスムーズな回復の手助けをする、というところに重点が移ってきます。
そうした想定に立って、ノロウイルスの予防対策・介護法の一つの流れのパターン、を考えてみると、
予防対策も、ノロウイルスの3つの感染ルート、①接触感染、②飛沫感染、③食品感染(食中毒)に対応させて整理することができます。