日食と月食の違いとは?②皆既日食と金環食と部分日食そして皆既月食と部分月食と半影食という六つの天体現象の区分のまとめ

前回の記事で書いたように、日食と月食と呼ばれる二つの天体現象は、

日食は、太陽と月と地球がこの順番で一直線に並んでいる時に、新月の状態にある月の姿によって太陽の姿が覆い隠されていくことによって真っ暗な黒い太陽の姿が観測されることになる天体現象であるのに対して、

月食は、太陽と地球と月がこの順番で一直線に並んでいる時に、満月の状態にある月の姿が地球の影によって覆い隠されていくことによって薄暗く赤い色をした月の姿が観測されることになる天体現象としてそれぞれ定義されることになると考えられることになります。

そして、こうした日食と月食と呼ばれる二つの天体現象のあり方は、さらに細かく分けていくと、

皆既日食部分日食金環食と呼ばれる三つの日食のあり方と、皆既月食部分月食半影食と呼ばれる三つの月食のあり方という、全部で合わせて六つの天体現象のあり方へと区分されていくことになると考えられることになります。

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日食の三つの区分のまとめと太陽と月と地球の位置関係

日食における三つの区分と太陽と月と地球の位置関係

そうすると、まず、上記の図において示したように、

皆既日食金環食部分日食と呼ばれる三つの日食のあり方のうち、はじめに挙げた

皆既日食と呼ばれる日食のあり方においては、地球上の観測地点太陽の光が完全に遮られた月の本影のうちに入ることによって、太陽の姿がそれとほぼ同じ大きさの黒い月の姿によって覆い隠されていくことになり、

それによって、そうした皆既日食が観測されることになる地球上の観測地点においては、太陽の姿が完全に見えなくなり、太陽が出ているはずの昼の時間であるにもかかわらず、地上の世界が暗闇へと包まれていくことになります。

そして、それに対して、その次に挙げた

金環食と呼ばれる日食のあり方は、上記の図において示したように、皆既日食の場よりも月と地球との距離が離れていて月の本影が地球上まで到達していない場合に観測されることになる日食のあり方であり、

そうした金環食においては、太陽の姿がそれよりも一回り小さい黒い月の姿によって覆い隠されていくことになるため、

金環食が観測されることになる地球上の観測地点においては、そうした太陽よりも一回り小さい黒い月の周囲に縁だけが金色の環のように輝いている太陽の姿が観測されていくことになります。

そして、最後に挙げた

部分日食と呼ばれる日食のあり方は、皆既日食や金環食が観測されることになる地域の周囲にあたる比較的広い地域において観測されることになる日食のあり方であり、

部分日食においては、地球上の観測地点太陽の光が部分的に遮られた月の半影のうちには入っているものの、光が完全に遮られている本影の領域のうちには入っていないため、太陽の姿がすべて見えなくなってしまうことはなく、太陽の姿の一部だけが欠けて見えなくなるだけにとどまると考えられることになるのです。

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月食の三つの区分のまとめと太陽と月と地球の位置関係

月食における三つの区分と太陽と月と地球の位置関係

そして、それに対して、上記の図において示したように、

皆既月食部分月食半影食と呼ばれる三つの月食のあり方のうち、はじめに挙げた

皆既月食と呼ばれる月食のあり方においては、地球から観測される月の位置が太陽から月へと直接届く光がほぼ完全に遮られてしまうことになる地球の本影のうちへと入ることによって、月の姿地球の影によって完全に覆い隠されていくことになり、

その際に、太陽の光が地球の大気圏を通過していく時の光の散乱と屈折の影響を受けることによって、一部の波長の長い赤い光が本来は地球の本影に入っているはずの月の位置にまで到達していくことになるため、

実際の観測においては、完全には真っ暗ではない薄暗く赤い色をした月の姿が観測されるケースが多いと考えられることになります。

そして、それに対して、その次に挙げた

部分月食と呼ばれる部分食のあり方は、月食の場合には、太陽から月へと直接届く光がほぼ完全に遮られてしまうことになる地球の本影の領域のうちに月が部分的に入ってしまうことを意味することになり、

そうした部分月食においては、月への太陽の光の遮断のあり方も部分的なものにとどまることになるため、月の姿が一部だけが欠けていくように観測されていくことになると考えられることになります。

そして、最後に挙げた

半影と呼ばれる月食のあり方においては地球から観測される月の位置が太陽から月へと届くはずの光を部分的に遮ることになる半影と呼ばれる地球の薄い影の領域のうちへと入ることによって、

肉眼においては判別することが難しい小規模な月食ではあるものの、月の姿がわずかに減光しているように観測されていくことになると考えられることになるのです。

皆既日食と金環食と部分日食そして皆既月食と部分月食と半影食という六つの天体現象の区分のまとめ

そして、以上のように、

こうした皆既日食金環食部分日食そして皆既月食部分月食半影食という全部で六つの天体現象の区分のあり方における具体的な特徴の違いについて、一言でまとめていくと、

皆既日食地球上の観測地点太陽の光が完全に遮られた月の本影のうちに入ることによって、太陽の姿が完全に見えなくなるという日食のあり方であるのに対して、

金環食は、月と地球との距離が離れ過ぎていて月の本影が地球上まで到達していない場合に、本来は皆既日食が観測されるはずの地球上の観測地点において、太陽よりも一回り小さい黒い月の周囲に太陽の縁だけが金色の環のように輝いている姿が観測されるという日食のあり方であり、

部分日食は、地球上の観測地点太陽の光が部分的に遮られた月の半影のうちに入ることによって、太陽の姿の一部だけが欠けて見えなくなるという日食のあり方として定義することができると考えられることになります。

そして、それに対して、

皆既月食は、地球から見た月の位置が太陽から直接届く光をほぼ完全に遮る地球の本影の領域のうちに入ることによって、薄暗く赤い色をした月の姿が観測されるという月食のあり方であるのに対して、

部分月食は、地球から見た月の位置が太陽から直接届く光をほぼ完全に遮る地球の本影の領域のうちに部分的に入ってしまうことによって、月の姿が一部だけが欠けていくように観測されるという月食のあり方であり、

半影食は、地球から見た月の位置が本影と呼ばれる地球の濃い影の領域のうちには入ってはいないものの、その外側の地球の半影と呼ばれる薄い影の領域のうちに入ることによって、月の姿がわずかに減光しているように観測されることになる天体現象であるといった点に、

こうした六つの天体現象のあり方における主要な特徴の違いを見いだしていくことができると考えられることになるのです。

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次回記事:日食と月食の時の太陽と地球と月の位置関係の絶対に忘れない覚え方とは?①天体の大きさ順に並ぶ月食を基準とした覚え方

前回記事:日食と月食の違いとは?①太陽と地球と月の位置関係に基づく四つの具体的な特徴の違い

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