下弦の月の一日の動きのあり方の図解と下弦の月が真夜中から夜明け前にかけて観測されることが多い理由
前回の記事では、上弦の月と呼ばれる新月の日を迎えてから7日ほど後に現れることになる弦のような形をした半円形の月の一日の動きと、天球上における上弦の月と太陽の位置関係のあり方について詳しく図示していく形で考えてきましたが、
今回の記事では、さらにそれに引き続いて、
もう一方の半月にあたる下弦の月と呼ばれる月の姿が天球上においては太陽とどのような位置関係にある月の状態として位置づけられることになり、
そうした下弦の月と太陽との一日の動きにおける位置関係のあり方に基づくと、地球からの観測においては下弦の月の姿はどのような形で観測されていくことになるのか?ということについて、詳しく図示していく形で考えていってみたいと思います。
下弦の月の時期における天球上の月と太陽の位置関係と下弦の月が左半分が輝く半月として観察される理由
そうすると、まず、
こうした下弦(かげん)の月と呼ばれる月は、
月の満ち欠けの周期に基づく暦のあり方である旧暦において一月のはじまりの日として位置づけられる新月の日から数えて後になってから現れる方の半月、
すなわち、一月のうちの下旬に現れる弦のような形をした半円形の月という意味で、こうした下弦の月という名が付けられていると考えられることになります。
そして、
こうした下弦の月と呼ばれる月は、地球からの観測において天球上における月と太陽の位置が同じ方向へと重なることになる新月の日を迎えてから21日ほど後に現れることになると考えられていて、
天球上における月と太陽の位置関係においては、そうした月と太陽が同じ方向へと重なる新月の日を迎えた後の21日ほどの間に、
月の側は、天球上における月の通り道にあたる白道の軌道上を西から東へと反時計回りに270度ほど回っていくことになるため、
上記の図において示したように、
こうした下弦の月と呼ばれる月の姿は、地球からの観測においては、左半分が輝いている半月の姿として観測されることになると考えられることになるのです。
下弦の月の一日の動きのあり方の図解と下弦の月が真夜中から夜明け前にかけて観測されることが多い理由
そこで、例えば、
こうした下弦の月と太陽との一日の動きにおける位置関係のあり方がより分かりやすくなるように、
月と太陽が両方とも真東の空から昇ってきて真西の空へと沈んでいくことになる時期における月の出から月の入りまでの下弦の月と太陽の位置関係の推移のあり方を例に挙げていくことによって、
こうした下弦の月が現れることになる時期の一日における月の動きのあり方について考えていくとした場合、
上記の図において示したように、
まず、①の月の出の時点での下弦の月と太陽の位置関係においては、
東の空から下弦の月が姿を現していくことになる月の出の頃は、ちょうど太陽は地平線の下深くに沈んでいる真夜中の時間帯にあたり、月の出と同時にはっきりとした下弦の月の姿を観測していくことができると考えられることになります。
そして、その後、②の月が南中していく時点を迎えていくことになると、
ちょうどその頃の時点において、太陽は東の空から地平線へと顔を出していく日の出の時を迎えていくことになり、太陽の姿が地平線の上へとすべて現れきると共に、太陽の強い光で月の光がかき消されていくことによって下弦の月の姿は薄らいでいってしまうと考えられることになります。
そして、さらにその後、③の月の入りの時点になると、
太陽はさらに南の空へと高く昇っていき、地上は真っ昼間の時間帯を迎えていくことになるため、そうした真っ昼間に燦然と輝く強い陽の光のなかで、下弦の月はほとんど誰の目にもとまることなく、ひっそりと月の入りの時を迎えていくことになると考えられることになるのです。
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そして、以上のように、
こうした下弦の月と太陽との一日の動きにおける位置関係のあり方においては、
下弦の月が月の出を迎えることになる真夜中の午前0時ごろの時間帯においては、そうした地平線の上へと顔を出す月の出の瞬間からにはっきりとした下弦の月の姿を観測していくことができるものの、
その後、太陽が日の出を迎える明け方の午前6時ごろになると地平線の上へと顔を出した太陽の強い光によって下弦の月の姿はすぐにかき消されていくことになってしまい、それから下弦の月が月の入りを迎える真っ昼間の午前12時ごろの時間帯に至るまで下弦の月の姿を見ることはほとんどできなくなってしまうと考えられることになるというように、
こうした下弦の月と呼ばれる月の姿は、太陽が地平線の下深くに沈んでいる真夜中から夜明け前までの時間帯にかけて、東の空から南の空へと昇っていく姿が観測されていくことになると考えられることになるのです。
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次回記事:三日月の一日の動きのあり方の図解と三日月の姿が日没後のわずかな時間しか地球上から観測することができない理由
前回記事:上弦の月の一日の動きのあり方の図解と上弦の月が夕暮れ時から真夜中にかけて観測されることが多い理由
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