ふたご座のギリシア神話における由来とは?白鳥の姿をしたゼウスとレダが産んだ神と人間の父を持つ双子の兄弟の物語

黄道十二星座の一つとして位置づけられている双子座(ふたござ)は、黄道十二宮における双児宮(そうじきゅう)の領域とも結びつけられることによって、

二十四節気のうちの小満から夏至の頃までの時期にあたる 521日から621までの32日間の期間を司る星座としても位置づけられることになるのですが、

こうしたふたご座と呼ばれる星座は、ギリシア神話においては具体的にどのような由来を持つ星座であると考えられることになるのでしょうか?

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白鳥の姿をしたゼウスとレダが産んだ二つの卵と神と人間の父を持つ双子の兄弟の物語

そうすると、まず、

こうしたふたご座と呼ばれる星座のギリシア神話における由来となったと考えられる弓矢とこん棒を持つ双子の姿は、

ギリシア神話の物語においては、スパルタの王妃であったレダ産んだ二つの卵から生まれたカストルポルックスという名の双子の兄弟の物語のなかで描かれていくことになると考えられることになります。

・・・

ギリシア神話においてスパルタの王妃レダから生まれたとされている双子の兄弟は、

兄の方は古代ギリシア語ではカストール(Κάστωρ、ラテン語ではカストル(Kastorと呼ばれることになるのに対して、

弟の方 は古代ギリシア語ではポリュデウケース(Πολυδεύκης、ラテン語ではポルックス(Polluxとそれぞれ呼ばれることになるのですが、

こうしたカストルとポルックスの双子の兄弟の生みの親となったスパルタの王妃レダは、のちに世界の内で最も美しい絶世の美女として謳われることになったヘレネの母親にもあたる女性であり、

その美しさを目にして心を奪われたゼウスは、自分の姿を美しい白鳥の姿へと変えて、彼女のことを誘惑しようと試みることになります。

しかし、その時、

レダの美しさに目を奪われて自らの身を無防備にさらしていた白鳥の姿をしたゼウスのもとに一羽の鷲が現れて、彼のことを獲物と間違えて追い回したので、

これに驚いた白鳥の姿をしたゼウスは、思わず目の前にいた王妃レダの腕の中へと飛び込んでしまい、そのまま彼女の胸の中に抱かれてしまうことになります。

そしてその後、夜になると、レダはそのまま何事もなかったかのように自分の夫であるスパルタの王のもとへと帰っていくことになるのです。

そして、そののち、

しばらくして子供を身ごもることになった王妃レダはまるで鳥の子を産むかのように二個の卵を産み落とし、

そのうちの一つの卵からは兄のカストルが、もう一方の卵からは弟のポルックスが誕生することになるのですが、

この時、兄のカストルの方はレダの本来の夫であったスパルタ王を父として生まれ、弟のポルックスの方は白鳥の姿をしたゼウスを父として生まれることになったと語り伝えられていくことになるのです。

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人間と神々の世界を一日ごとに行き来するカストルとポルックスの双子の兄弟

そして、その後、

スパルタの地においてたくましい青年へと成長した双子の兄弟は、兄のカストルは優れた馬術の技を持ち、弟のポルックスは優れた拳闘の技を持つことで名高く、

二人の兄弟が赴くことになった戦場においては向かうところ敵なしで、数々の華麗なる戦績を積み重ねていくことになったため、

こうしたカストルとポルックス双子の兄弟は、ギリシア語において「ゼウスの子」あるいは「神の子供たち」といった意味を表すディオスクロイ(Dioskuroiという呼び名によって恐れられ名声を高めていくことになります。

しかし、ある時、

カストルとポルックスと並ぶ勇猛な兄弟として知られていたイダスリュンケウスの二人と戦いを共にしていた時、二組の兄弟は仲たがいをして激しく争い合うことになり、

その争いの際に、

イダスリュンケウスの二人の兄弟からの挟み撃ちに遭った兄のカストルは、視力に優れていたリュンケウスによってカストルが隠れている木の場所を伝えられていたイダスが放った槍に刺されて命を落としてしまうことになります。

これを見て、怒りに我を忘れて兄を殺した二人のもとへと挑みかかっていった弟のポルックスは、リュンケウスの体を槍で貫いて彼を殺し、不意を突かれて殺されてしまった兄の仇を取ることになるのですが、

もう一人の仇であるイダスが逃げていくのを追いかけている時に、イダスが投げた墓石に頭を打たれて倒れてしまうことになります。

そして、

この様子を天空から見ていたゼウスは、自分の息子であるポルックスを助けるために、天から放たれた雷霆によってイダスを撃って彼を倒し、ポルックスを天上の世界へと連れ戻すことになるのですが、

この時、弟のポルックスは、

兄のカストルが戦いに倒れて人間として死んでいくなかで、弟である自分が神としての不死の力を得ることを決して受け入れようとしなかったため、

こうしたポルックスの兄を思う愛の深さと志の高さに心を打たれたゼウスは、ポルックスが受け継いでいた神としての不死の力を彼の兄であるカストルにも分け与えることによって、

二人の兄弟がかわるがわる一日ずつ交代で半分ずつ生きることができるように、すなわち、兄弟のうちの一方が地上にいる間はもう一方は天界にいるというような形で一日おきに人間と神々の世界を行き来することを認めることになります。

そして、このようにして、

一日おきに交代で天界へと還っていくことになった双子の兄弟のために用意された天空の場所が夜空に輝く星座の姿としてとどめられることになったのが、

こうしたギリシア神話におけるふたご座と呼ばれる星座の名前の具体的な由来であると考えられることになるのです。

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