虫媒花に分類される代表的な植物の種類とは?被子植物と裸子植物に分類される虫媒花の代表的な種類
虫媒花とは、チョウやミツバチなどといった昆虫の媒介によって受粉を行う花や植物のことを意味する言葉として定義されることになりますが、
こうした虫媒花に分類される代表的な植物の種類としては、具体的にどのような植物の名が挙げられることになると考えられることになるのでしょうか?
花粉の受粉によって生じた種子によってふえていく一般的な植物の種族にあたる種子植物は、大きく分けて、被子植物と裸子植物と呼ばれる二つのグループへと分類されることになるのですが、
今回の記事では、
そうした被子植物に分類される虫媒花の代表的な種類と、被子植物と比べて数自体は極めて少ない例外的な種類ではあるものの、裸子植物に分類される虫媒花の代表的な種類についても、それぞれ順番に詳しく取り上げていきたいと思います。
被子植物に分類される虫媒花の代表的な種類と双子葉類と単子葉類の区分
まず、
こうした被子植物と呼ばれる植物のグループは、さらに、種子から植物が発芽していく際に生じる最初の葉にあたる子葉が二枚の状態で発芽する双子葉類と、子葉が一枚の状態で発芽する単子葉類と呼ばれる二つのグループへと区分されていくことになると考えられることになるのですが、
このうち、
前者の双子葉類の被子植物に分類される代表的な虫媒花の種類としては、
サクラ(桜)、バラ(薔薇)、スミレ(菫)、イチゴ、リンゴ、ナシ、ミカン、キク(菊)、タンポポ、コスモス(秋桜)、ヒマワリ、アサガオ(朝顔)、ヒルガオ、アブラナ(菜の花)、キャベツ、ダイコン(大根)、ブロッコリー、カリフラワー、ツツジ、ナス、トマト、キュウリ、ヘチマ、ジャガイモ、サツマイモ、カボチャ、スイカ、
といった植物の種類の名が挙げられることになると考えられることになります。
そして、それに対して、
後者の単子葉類の被子植物に分類される代表的な虫媒花の種類としては、
ユリ(百合)、チューリップ、長ネギ、タマネギ、スイセン(水仙)、ツユクサ、アヤメ、カキツバタ、
といった植物の種類の名が挙げられることになると考えられることになるのです。
裸子植物に分類される虫媒花の代表的な種類と生きた化石としてのソテツ類の位置づけ
以上のように、
被子植物に分類される植物の多くは、昆虫を媒介とすることによって花粉の受粉を行っていく虫媒花と呼ばれる花や植物のグループに分類されることになると考えられることになるのですが、
それに対して、
もう一方の種子植物のグループにあたる裸子植物に分類される植物の多くは、スギやヒノキなどといった花粉症の原因ともなることでも有名な裸子植物の木々に代表されるように、
空気中に大量の花粉をまき散らすことによって風の力を利用して受粉を行っていくことになる風媒花に分類される植物の種類が圧倒的に多いと考えられることになります。
しかし、それでも、
こうした裸子植物と呼ばれる植物のグループのなかに虫媒花を行う植物がまったく存在しないというわけではなく、
詳しくは、「裸子植物なのに風媒花ではなく虫媒花に分類される植物とは?ソテツにおける風媒と虫媒の両立と害虫であるゾウムシとの関係」の記事などにおいて考察したように、
裸子植物に分類される植物のなかでも、現在から三億年ほど前の古生代から中生代にかけて繁栄した生きた化石と呼ばれる植物の種族でもあるソテツ(蘇鉄)や、
マオウ(麻黄)やグネツムといった植物の種族は、風媒花としてだけではなく、花粉の受粉に昆虫の働きも利用する虫媒花にも分類される裸子植物の種族として位置づけられることになると考えられることになるのです。
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次回記事:虫媒花と風媒花と水媒花と鳥媒花の違いとは?分類される植物の代表的な種類のまとめ
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