風媒花に分類される代表的な植物の種類とは?裸子植物と被子植物に分類される風媒花の代表的な種類
風媒花とは、雄花から雌花あるいは雄しべから雌しべへと風に乗って花粉が運ばれていくことによって受粉を行う花や植物のことを意味する言葉として定義されることになりますが、
こうした風媒花に分類される代表的な植物の種類としては、具体的にどのような植物の名が挙げられることになると考えられることになるのでしょうか?
裸子植物に分類される風媒花の代表的な種類
花を咲かせて種によってふえる一般的な植物の種族にあたる種子植物は、大きく分けて裸子植物と被子植物と呼ばれる二つの植物のグループへと区分されていくことになりますが、
このうち、被子植物に分類される植物の種類の数は約28万種くらい存在するのに対して、裸子植物に分類される植物の種類の数は約800種くらいしか存在しないといように、
植物の種類としては、被子植物に分類される植物の方が、裸子植物に分類される植物よりも約300倍も多く存在すると考えられることになります。
そして、
前者の少数派のグループにあたる裸子植物は、その大部分が風の力を利用することによって花粉の受粉を行う風媒花に分類される植物の種族として位置づけられることになるのですが、
裸子植物に分類される風媒花の代表的な種類としては、
球果植物(針葉樹類)に分類されるマツ(松)やカラマツ(唐松)、スギ(杉)、ヒノキ(檜)、トウヒ(唐檜)、アスナロ(明日檜)、モミ(樅)、イチイ(一位)、カヤ(榧)、ナギ(梛)、セコイア、メタセコイア、
イチョウ類に分類されるオハツキイチョウ(お葉付き銀杏)やラッパイチョウ、フイリイチョウ(斑入り銀杏)、キレハイチョウ(切れ葉銀杏)、シダレイチョウ、
ソテツ類に分類されるソテツ(蘇鉄)やオニソテツ(鬼蘇鉄)、シダソテツ(羊歯蘇鉄)、ザミア、ディオーン
といった植物の種類の名が挙げられることになるのです。
裸子植物に分類される風媒花の代表的な種類
そして、それに対して、
後者の多数派のグループにあたる被子植物は、虫を媒介として花粉の受粉を行う虫媒花を中心として鳥媒花や風媒花さらには水媒花といった多様な受粉形態をもつ植物の種類が分類されていくことになると考えられることになるのですが、
このうち、前回の記事でも詳しく考察したように、
被子植物に分類される風媒花の代表的な種類としては、
ブナ科に分類されるブナ(橅)、カシ(樫)、ナラ(楢)、クヌギ(椚)、
ヤナギ科に分類されるシダレヤナギ(枝垂れ柳)、ネコヤナギ(猫柳)、ポプラ、
クワ科に分類されるクワ(桑)、イチジク(無花果)、
カバノキ科に分類されるシラカバ(白樺)、ハンノキ(榛の木)、
イネ科に分類されるイネ(稲)、コムギ(小麦)、オオムギ(大麦)、トウモロコシ、
イグサ科に分類される、クサイ(草藺)、スズメノヤリ(雀の槍)、
カヤツリグサ科に分類されるカヤツリグサ(蚊帳吊草)、カミガヤツリ(パピルス)、
その他には、イグサ(藺草)やカヤツリグサ(蚊帳吊草)、ヨモギ(蓬)、ブタクサ(豚草)、クルミ(胡桃)、ヤマモモ(山桃)、ヤシ(椰子)、イラクサ(刺草)、アシ(葦)、ガマ(蒲)
などといった植物の種類の名が挙げられることになるのです。
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以上のように、
風媒花に分類される植物には、裸子植物に分類される植物の大部分のほかに、イネ科に属する植物などの被子植物の一部や、アシやガマなどといった水中で生活を営んでいる水生植物なども含まれることになると考えられることになります。
そして、
こうした風媒花に分類される代表的な植物の種類について改めてまとめて書いていくと、
裸子植物に分類される風媒花の代表的な種類としては、
マツ、カラマツ、スギ、ヒノキ、トウヒ、アスナロ、モミ、イチイ、カヤ、ナギ、セコイア、メタセコイア、イチョウ、ソテツ、オニソテツ、シダソテツ、ザミア、ディオーンといった植物の種類の名が挙げられることになるのに対して、
被子植物に分類される風媒花の代表的な種類としては、
ブナ、カシ、ナラ、クヌギ、シダレヤナギ、ネコヤナギ、ポプラ、クワ、イチジク、シラカバ、ハンノキ、イネ、コムギ、オオムギ、トウモロコシ、イグサ、ヨモギ、ブタクサ、クルミ、ヤマモモ、ヤシ、イラクサ、アシ、ガマといった植物の種類の名が挙げられることになると考えられることになるのです。
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次回記事:虫媒花に分類される代表的な植物の種類とは?被子植物と裸子植物に分類される虫媒花の代表的な種類
前回記事:被子植物のなかで風媒花に分類される代表的な植物の種類とは?イネ科に代表される被子植物の虫媒花から風媒花への再進化
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