定気法とは何か？「春分」を基点とした空間的に均等な節気の配置としての定義と定気法で節気の間の日数が不均等になる理由

前回の記事で書いたように、二十四節気における二通りの節気の配置の規則のあり方のうちの前者にあたる平気法（へいきほう）においては、

太陽の運行に基づく一年の長さが約15日ごとの間隔で時間的に均等に分割されていく形で全部で二十四の節気の配置が行われていくことになると考えられるのですが、

それでは、それに対して、

こうした二十四節気における二通りの節気の配置の規則のあり方のうちの後者にあたる定気法（ていきほう）と呼ばれる節気の配置のあり方においては、具体的にどのような形で二十四の節気の配置が行われていくことになると考えられることになるのでしょうか？

そうすると、まず、

こうした二十四節気における二つの節気の配置の規則のあり方のうちの後者にあたる定気法においては、

天球上の太陽の年周軌道にあたる黄道と天の赤道の昇交点の位置に太陽がくることになり、一日における昼と夜の長さが等しくなる日にあたる「春分」を基点としたうえで、

地球上からの観測においてそうした春分の日が訪れることになる黄道上の春分点の位置を基準として、太陽の年周軌道にあたる黄道が二十四等分されていくことによって、

360度÷24＝15度

すなわち、太陽が黄道上を15度進むごとに節気の配置が等間隔で行われていくことになると考えられることになります。

つまり、そういった意味では、

こうした定気法と呼ばれる節気の配置の規則のあり方においては、春分点から出発して夏至点と秋分点と冬至点を通って再び春分点へと戻ってくるまでの太陽の年周軌道のあり方が空間的に均等に分割されていくことになり、

そうした空間的に均等に分割された黄道上の定位置にそれぞれの節気が位置づけられることになるため、こうした定気法と呼ばれる名称が用いられていると解釈していくことができると考えられることになるのです。

また、そもそも、

こうした平気法や定気法といった節気の配置のあり方の基準となっている黄道上における太陽の運行のあり方は、地球の公転運動に基づいて観測されていくことになると考えられることになるのですが、

実際には、

そうした黄道上の太陽の運行のあり方の基準となっている地球の公転軌道は楕円軌道になっているため、

そうした楕円軌道としての地球の公転軌道のあり方が、天球上における円軌道としての太陽の運行のあり方へと置き換えられていく際に、

地球から観測されることになる黄道上における太陽の移動速度は、地球がその公転軌道において太陽に最も近づく位置にくる近日点に近づくほど速くなり、それとは反対に、地球が太陽から最も遠い位置にくる遠日点に近づくほど遅くなると考えられることになります。

そして、

こうした定気法と呼ばれる節気の配置のあり方においては、そうした地球の公転軌道が楕円軌道であることによって生じる黄道上における太陽の移動速度の変化に基づいて、

節気の配置が行われていく間隔にあたる太陽が黄道上を15度進むのにかかる実際の日数についてもそれぞれの節気同士の間隔ごとに不均等になってしまうと考えられることになり、

具体的には、

こうした定気法と呼ばれる節気の配置のあり方においては、立春から大寒までの全部で二十四の節気が配置されていくことになるそれぞれの節気の間の日数は、約14日から約16日の間で変化していってしまうことになると考えられることになるのです。

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