第二格に分類される64通りの三段論法の格式の具体例と推論の妥当性の検証、256通りすべての三段論法の形式の検証②
前回の記事では、形式的に可能な三段論法の256通りの格式のうちの全体の四分の一にあたる第一格に属する64通りの格式について、それぞれの格式を用いた推論の妥当性についての検証を進めてきました。
そこで、今回の記事では、それに引き続き、第二格に分類される64通りの三段論法の格式について、それぞれの格式を用いた推論の具体例を挙げていく形で、
前提が真であれば、結論も必然的に真となる妥当な三段論法の形式を見つけ出していく網羅的な検証作業を進めていきたいと思います。
・・・
「三段論法における四つの格の分類」の記事で書いたように、三段論法における推論の形式は、
推論を構成する命題の内のP(大概念)・S(小概念)・M(媒概念)という三つの概念の配置のあり方に応じて、第一格から第四格までの四つの格へと分類されることになり、
今回取り上げる第二格に分類される三段論法の推論の形式は、すべて、
大前提:PはMである。
小前提:SはMである。
結論:ゆえに、SはPである。
といった構造をもった推論の形式ということになります。
そして、
上記のM(媒概念)とP(大概念)とS(小概念)という三つの概念の位置に、
全称肯定命題(A)・特称肯定命題(I)・全称否定命題(E)・特称否定命題(O)という四種類の命題のうちのどの種類の命題が配置されるかによって、
全部で4×4×4=64通りの第二格の三段論法の形式が生じることになるのですが、
こうした第二格のAAA式からOOO式までの全部で64通りの三段論法の格式のすべてについて、それぞれの格式を用いた推論の具体例を挙げていく形で、
それぞれの推論形式の妥当性と推論によって導かれる結論の真偽についての網羅的な検証作業を進めていくと、以下のようになります。
第二格AAA式からAOO式までの16通りの三段論法の形式の真偽の検証
(65) 第二格AAA式
大前提:すべての猫は哺乳類である。=真
小前提:すべての人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(66) 第二格AAI式
大前提:すべての猫は哺乳類である。=真
小前提:すべての人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、ある人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(67) 第二格AAE式
大前提:すべての哺乳類は動物である。=真
小前提:すべての人間は動物である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(68) 第二格AAO式
大前提:すべての哺乳類は動物である。=真
小前提:すべての人間は動物である。=真
結論:ゆえに、ある人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(69) 第二格AIA式
大前提:すべての猫は哺乳類である。=真
小前提:ある人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(70) 第二格AII式
大前提:すべての猫は哺乳類である。=真
小前提:ある人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、ある人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(71) 第二格AIE式
大前提:すべての哺乳類は動物である。=真
小前提:ある人間は動物である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(72) 第二格AIO式
大前提:すべての哺乳類は動物である。=真
小前提:ある人間は動物である。=真
結論:ゆえに、ある人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(73) 第二格AEA式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(74) 第二格AEI式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(75) 第二格AEE式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は鳥類ではない。=真
→確かに、すべての人間は鳥類ではないように、このタイプの推論に対して反例を挙げることは論理的に不可能なので、妥当な三段論法の形式として認めることができる。
(76) 第二格AEO式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は鳥類ではない。=真
→このタイプの推論は、上記の第二格AEE式の推論の大小対当(全称命題が真ならば特称命題も真となる関係)にあたることから必然的に正しい推論となるので、妥当な三段論法の形式として認めることができる。
(77) 第二格AOA式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(78) 第二格AOI式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(79) 第二格AOE式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:ある動物は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての動物は鳥類ではない。=偽
→実際には、動物の中には鳥類もいるので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(80) 第二格AOO式
大前提:すべての鳥類は有翼である。=真
小前提:ある動物は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある動物は鳥類ではない。=真
→確かに、動物の中には哺乳類や魚類といった鳥類ではない種族がいるように、このタイプの推論に対して反例を挙げることは論理的に不可能なので、妥当な三段論法の形式として認めることができる。
第二格IAA式からIOO式までの16通りの三段論法の形式の真偽の検証
(81) 第二格IAA式
大前提:ある猫は哺乳類である。=真
小前提:すべての人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(82) 第二格IAI式
大前提:ある猫は哺乳類である。=真
小前提:すべての人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、ある人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(83) 第二格IAE式
大前提:ある哺乳類は動物である。=真
小前提:すべての人間は動物である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(84) 第二格IAO式
大前提:ある哺乳類は動物である。=真
小前提:すべての人間は動物である。=真
結論:ゆえに、ある人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(85) 第二格IIA式
大前提:ある猫は哺乳類である。=真(例えば、コウモリなど)
小前提:ある人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(86) 第二格III式
大前提:ある猫は哺乳類である。=真(例えば、コウモリなど)
小前提:ある人間は哺乳類である。=真
結論:ゆえに、ある人間は猫である。=偽
→実際には、人間は猫ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(87) 第二格IIE式
大前提:ある哺乳類は動物である。=真
小前提:ある人間は動物である。=真
結論:ゆえに、すべての人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(88) 第二格IIO式
大前提:ある哺乳類は動物である。=真
小前提:ある人間は動物である。=真
結論:ゆえに、ある人間は哺乳類ではない。=偽
→実際には、すべての人間は哺乳類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(89) 第二格IEA式
大前提:ある鳥類は有翼である。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(90) 第二格IEI式
大前提:ある鳥類は有翼である。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(91) 第二格IEE式
大前提:ある動物は陸生である。=真
小前提:すべての魚類は陸生ではない。=真
結論:ゆえに、すべての魚類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての魚類は動物に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(92) 第二格IEO式
大前提:ある動物は陸生である。=真
小前提:すべての魚類は陸生ではない。=真
結論:ゆえに、ある魚類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての魚類は動物に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(93) 第二格IOA式
大前提:ある鳥類は有翼である。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(94) 第二格IOI式
大前提:ある鳥類は有翼である。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は鳥類である。=偽
→実際には、人間は鳥類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(95) 第二格IOE式
大前提:ある動物は有翼である。=真
小前提:ある哺乳類は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての哺乳類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての哺乳類は動物なので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(96) 第二格IOO式
大前提:ある動物は有翼である。=真
小前提:ある哺乳類は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある哺乳類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての哺乳類は動物なので、これは誤った三段論法の形式と言える。
第二格EAA式からEOO式までの16通りの三段論法の形式の真偽の検証
(97) 第二格EAA式
大前提:すべての人間は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、すべての鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(98) 第二格EAI式
大前提:すべての人間は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、ある鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(99) 第二格EAE式
大前提:すべての人間は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、すべての鳥は人間ではない。=真
→確かに、すべての鳥は人間ではないように、このタイプの推論に対して反例を挙げることは論理的に不可能なので、妥当な三段論法の形式として認めることができる。
(100) 第二格EAO式
大前提:すべての人間は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、ある鳥は人間ではない。=真
→このタイプの推論は、上記の第二格EAE式の推論の大小対当(全称命題が真ならば特称命題も真となる関係)にあたることから必然的に正しい推論となるので、妥当な三段論法の形式として認めることができる。
(101) 第二格EIA式
大前提:すべての人間は有翼ではない。=真
小前提:ある鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、すべての鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(102) 第二格EII式
大前提:すべての人間は有翼ではない。=真
小前提:ある鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、ある鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(103) 第二格EIE式
大前提:すべての魚類は陸生ではない。=真
小前提:ある動物は陸生である。=真
結論:ゆえに、すべての動物は魚類ではない。=偽
→実際には、動物の中には魚類もいるので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(104) 第二格EIO式
大前提:すべての魚類は陸生ではない。=真
小前提:ある動物は陸生である。=真
結論:ゆえに、ある動物は魚類ではない。=真
→確かに、動物の中には哺乳類や鳥類といった魚類ではない種族がいるように、このタイプの推論に対して反例を挙げることは論理的に不可能なので、妥当な三段論法の形式として認めることができる。
(105) 第二格EEA式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(106) 第二格EEI式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(107) 第二格EEE式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべてのメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべてのメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(108) 第二格EEO式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべてのメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、あるメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(109) 第二格EOA式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(110) 第二格EOI式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(111) 第二格EOE式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:あるメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべてのメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(112) 第二格EOO式
大前提:すべての魚類は有翼ではない。=真
小前提:あるメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、あるメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
第二格OAA式からOOO式までの16通りの三段論法の形式の真偽の検証
(113) 第二格OAA式
大前提:ある人間は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、すべての鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(114) 第二格OAI式
大前提:ある人間は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、ある鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(115) 第二格OAE式
大前提:ある動物は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥類は有翼である。=真
結論:ゆえに、すべての鳥類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての鳥類は動物なので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(116) 第二格OAO式
大前提:ある動物は有翼ではない。=真
小前提:すべての鳥類は有翼である。=真
結論:ゆえに、ある鳥類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての鳥類は動物なので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(117) 第二格OIA式
大前提:ある人間は有翼ではない。=真
小前提:ある鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、すべての鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(118) 第二格OII式
大前提:ある人間は有翼ではない。=真
小前提:ある鳥は有翼である。=真
結論:ゆえに、ある鳥は人間である。=偽
→実際には、鳥は人間ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(119) 第二格OIE式
大前提:ある動物は有翼ではない。=真
小前提:ある哺乳類は有翼である。=真(例えば、コウモリなど)
結論:ゆえに、すべての哺乳類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての哺乳類は動物に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(120) 第二格OIO式
大前提:ある動物は有翼ではない。=真
小前提:ある哺乳類は有翼である。=真(例えば、コウモリなど)
結論:ゆえに、ある哺乳類は動物ではない。=偽
→実際には、すべての哺乳類は動物に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(121) 第二格OEA式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(122) 第二格OEI式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべての人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(123) 第二格OEE式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべてのメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべてのメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(124) 第二格OEO式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:すべてのメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、あるメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(125) 第二格OOA式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべての人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(126) 第二格OOI式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:ある人間は有翼ではない。=真
結論:ゆえに、ある人間は魚類である。=偽
→実際には、人間は魚類ではないので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(127) 第二格OOE式
大前提:ある魚類は有翼ではない。=真
小前提:あるメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、すべてのメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
(128) 第二格OOO式
大前提:ある魚類は有翼翼ではない。=真
小前提:あるメダカは有翼ではない。=真
結論:ゆえに、あるメダカは魚類ではない。=偽
→実際には、メダカは魚類に属するので、これは誤った三段論法の形式と言える。
・・・
以上のように、
第二格に属する64通りの三段論法の格式のうち、
第二格AEE式、第二格AEO式、第二格AOO式、
第二格EAE式、第二格EAO式、第二格EIO式
という全部で6通りの三段論法の格式のみが、前提が真であれば結論も必然的に真となる妥当な三段論法の形式として認めることができると考えられることになるのです。
・・・
次回記事:第三格に分類される64通りの三段論法の格式の具体例と推論の妥当性の検証、256通りすべての三段論法の形式の検証③
前回記事:256通りの格式に基づく三段論法のすべての形式の具体例と検証①、第一格に分類される64通りの三段論法の格式の検証
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