UFOの正体とは何か?②四つの分類と12の区分に基づくUFO現象の合理的な説明のまとめ

前回の記事で書いたように、超常現象としてのUFOの存在を説明する学術的な観点から見た仮説理論としては、地球外仮説心理社会的仮説多次元仮説と呼ばれる三つの有力なUFO仮説の存在が挙げられることになるのですが、

それに対して、

飛行機や隕石などの誤認や単なる目の錯覚なども含めたUFO現象の全般的な理解とそうした一連の現象の合理的な説明のあり方としては、

以下で述べるような「既知の存在との誤認や錯覚」「物理的な超常現象としての解釈」そして「精神的な超常現象としての解釈」「多元宇宙論に基づく解釈」という四つの分類と、

そのなかの十二の区分に基づく説明のあり方を提示していくことができると考えられることになります。

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既知の存在との誤認や錯覚としてのUFO解釈

既知の人工物との誤認

超常現象としてのUFOの存在と誤認にされやすい人工物としては、夜空を飛行する飛行機人工衛星などが挙げられることになりますが、

そのほかにも、観測気球ミサイルロケットの発射、あるいは、観察者から見て高低差がある場所や間に木々などの障害物ある夜道を走る車のヘッドライトの光といった様々な人工物がUFOと誤認されるケースがあると考えられることになります。

自然現象との誤認

UFOと誤認されやすい具体的な自然現象としては、大気中における放電現象によって気体分子が高度に電離した状態となるプラズマ現象や、雷雨の時などにまれに発生する赤黄色の球状の発光現象を伴う放電現象である球電現象

さらには、地球に降り注ぐ流星や隕石、砂漠や海上における蜃気楼などの気象現象などもUFOとして誤認されるケースがあると考えられることになります。

心理的な現象に基づく錯覚や幻覚

上記で挙げたような物理現象に基づく誤認のあり方に対して、人間の心の働きの方が主体となって錯覚や誤認などが引き起こされる場合もあり、

夢や白昼夢の状態の中でUFOとの遭遇を体験してそれを現実の出来事として誤認しているケースや、薬物がもたらす精神作用や催眠術あるいは群集心理などの影響によってそうしたUFOとの遭遇体験が引き起こされるケースもあると考えられることになります。

ちなみに、前回の記事で取り上げた心理社会的仮説(PSHにおいては、多くの場合はこうした心理的な現象に基づく錯覚や幻覚としてUFO現象の説明がなされていくことになるのですが、

この仮説の内には、そうした人間の個人的な心理現象に基づく単なる錯覚や幻覚などのほかにも、後述する神秘体験集合的無意識の理論に基づくUFO解釈なども含まれることになります。

記録映像などの捏造やいたずら

また、こうした一連のUFO現象のなかには、それが人の手による捏造やいたずらによって引き起こされている場合もあり、

そうしたケースでは、CG画像や特撮映像などを駆使することによって意図的にUFOと誤認されるような記録映像などが作られていくことになります。

物理的な超常現象としてのUFO解釈

遠方の星系からの宇宙船の飛来

前述したような既知の存在との誤認や錯覚としての解釈に対して、そうした現代の科学技術や通常の物理法則によっては説明できない超常現象としてUFOの存在を捉える場合、

最も一般的によく言及される解釈としては、それを地球のはるか彼方に位置する遠方の星系から飛来してきた宇宙人が乗る宇宙船や探索機のようなものとしてとして捉える解釈が挙げられることになり、

これは前回書いた地球外仮説(ETHにおける考え方とほぼ一致する最も一般的なUFO解釈であると考えられることになります。

時空を超えた未来人の訪問

その一方で、こうした現在の人類にとっての未知の物理的存在の由来が、空間的に遠方に位置する宇宙人ではなく、時間的にはるか先に位置する未来人に求められると考えることも可能であり、

その場合は、未来人が開発した時空を移動する装置、すなわち、タイムマシンのような存在がそうしたUFOの正体として捉えられることになります。

秘密組織が持つ隠された科学技術

また、そうした現在の人類に一般的に知られている科学技術をはるかに超越した魔法のような知識や技術が、現在の世界の内における一部の人々の内においてのみ共有され、ほかの大部分の人々の目からは隠されていると考えることも一応は可能であり、

その場合は、そうした秘密組織のメンバーが隠し持つ秘宝や秘密兵器のような存在としてUFOの存在が捉えられていくことになると考えられることになるのです。

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精神的な超常現象としてのUFO解釈

潜在意識における無意識的な表象の外界への投影

前述した物理的な超常現象としてのUFO解釈に対して、そうした超常現象としてのUFOの存在を何らかの精神的な存在のうちに求めることも可能であり、

そうしたケースでは、通常の場合、潜在意識の領域に存在する心の奥底にある無意識的な表象外界への投影されることによってUFOとして認識されていると解釈されることになります。

そして、こうしたケースにおいては、UFOを目撃している当人は、そうした外界へと投影された自らの潜在意識に由来する無意識的な表象と出会うことによって、

UFOとの遭遇体験を通じて自分の心の奥底に秘められた自らの真の姿と直接的に向き合うというある種の神秘的な体験をしているとも捉えることができるとも考えられることになります。

変性意識の状態における神秘体験

それに対して、人間の心の内なる潜在意識さらに活発化してその活動が自らの心全体を支配する変性意識やトランス状態へと至っている場合には、

そうした潜在意識の内なる世界の中にUFOを目撃している当人の意識自体が深く没入していくことによって、

幽体離脱臨死体験などを伴うようなさらに強烈で異質な神秘体験としてUFOとの遭遇が経験されることになると考えられることになります。

集合的無意識における元型イメージの投影

また、ユングの心理学に基づいた場合、こうした無意識的な表象の外界への投影のあり方は、個人の心の内なる無意識の領域よりもさらに深い階層に位置する人類全体に共有されている心の領域である集合的無意識に基づく投影のあり方として捉え直されていくことになり、

その場合には、そうした集合的無意識の階層に存在する元型イメージが、シンクロニシティ(共時性)と呼ばれる現象を通じて複数の人間の意識のうちで共有される形で同時多発的に外界へと投影されたものがUFOの正体として捉えられることになると考えられることになるのです。

多元宇宙論に基づくUFO解釈

異次元の別の宇宙からの物理的構造物の出現

そして、こうした物理的解釈精神的解釈のどちらの解釈のうちにも単純に分類することができない第四の分類におけるUFO解釈のあり方としては、多元宇宙論に基づく解釈が挙げられることになり、

この解釈には、学術的な議論としては、以前の記事で取り上げた多次元仮説(IDHに基づくUFO解釈が該当することになります。

こうした多元宇宙論に基づくUFO解釈においては、通常の場合、超常現象としてのUFOの存在は、我々とは異なる次元の別の宇宙に存在する探索機や宇宙船あるいはその他の様々な構造物といった何らかの物理的存在が、

我々の住む宇宙の次元と一時的に接点を持つことによってその姿が不完全な形で垣間見られる現象として捉えられることになります。

異次元の別の宇宙の内に存在する元型イメージの具現化

それに対して、前述したユングの集合的無意識の概念に基づく解釈からは、こうした多元宇宙論に基づくUFO解釈においても心理学的な側面から説明していくことも可能であると考えられ、

その場合は、UFOの存在を集合的無意識が存在する別次元の宇宙の内部において存在する実在的な存在としての元型イメージがこちら側の宇宙において一時的に実際に具現化された存在として捉えることによって、超常現象としてのUFOの正体を合理的に説明することができると考えられることになるのです。

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次回記事:宇宙人の存在を否定する根拠となる三つの科学的な理論とは?「人間原理」と「レアアース仮説」と「インテリジェントデザイン説」

前回記事:UFOの正体とは何か?①地球外仮説と心理社会的仮説と多次元仮説に代表される三つの有力なUFO仮説のまとめ

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