春分と夏至と秋分と冬至の違いとは?四つの節気の具体的な特徴と天文学的な定義のまとめ
前回までの一連の記事のなかでは、春分と夏至と秋分と冬至と呼ばれる春夏秋冬のそれぞれの季節の基点となる四つの節気における地球と太陽の位置関係のあり方について天文学的な観点から詳しく考察していきましたが、
今回の記事では、そうしたこれまでに書いてきた春分と秋分そして夏至と冬至といったそれぞれの季節における太陽の年周軌道における位置や太陽の日周軌道における動きのあり方などについて考察してきた一連の記事の総まとめとして、
改めて、こうした春分と夏至と秋分と冬至という四つの節気における具体的な特徴の違いと天文学的な定義のあり方について順番にまとめて書いておきたいと思います。
春分と夏至と秋分と冬至における具体的な特徴の違いと天文学的な定義
まず、こうした春分と夏至と秋分と冬至と呼ばれる春夏秋冬のそれぞれの季節の基点となる四つの節気のうち、はじめに挙げた
春分(しゅんぶん)とは、一年を太陽の運行のあり方に合わせて24等分したうえで、それぞれの領域の区切りとなる日に季節を表す名前を付けた二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれる暦の区分のあり方において、
立春(りっしゅん)と雨水(うすい)と啓蟄(けいちつ)に続く第4番目の節気として位置づけられる暦の区分点にあたる日であり、
現代の日本の暦においては、こうした春分と呼ばれる日は3月20日から3月21日ごろの時期に訪れることになると考えられることになります。
そして、上記の図において示したように、
天文学的な観点からは、こうした春分と呼ばれる日には、地球からの観測においては、太陽は真東から昇って真西へと沈んでいくように観測されていくことになり、
それによって、こうした春分の日は、一日における昼の長さと夜の長さがほぼ等しくなる日として位置づけられることになると考えられることになります。
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そして、その次に挙げた
夏至(げし)とは、二十四節気と呼ばれる暦の区分のあり方において、立夏(りっか)と小満(しょうまん)と芒種(ぼうしゅ)に続く第10番目の節気として位置づけられている暦の区分点にあたる日であり、
現代の日本の暦においては、こうした夏至と呼ばれる日は6月20日から6月22日ごろの時期に訪れることになると考えられることになります。
そして、上記の図において示したように、
天文学的な観点からは、こうした夏至と呼ばれる日には、地球からの観測においては、太陽は北寄りの東の空から昇って北寄りの西の空へと沈んでいくように観測されていくことになり、
こうした夏至の日は、北半球からの観測においては南中時における太陽の高度が最も高くなることによって、一年のなかで昼の長さが一番長くなる日として位置づけられることになると考えられることになります。
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また、それに対して、
秋分(しゅうぶん)とは、二十四節気と呼ばれる暦の区分のあり方において、立秋(りっしゅう)と処暑(しょしょ)と白露(はくろ)に続く第16番目の節気として位置づけられている暦の区分点にあたる日であり、
現代の日本の暦においては、こうした秋分と呼ばれる日は9月22日から9月23日ごろの時期に訪れることになると考えられることになります。
そして、上記の図において示したように、
天文学的な観点からは、こうした秋分と呼ばれる日には、前述した春分の日の場合と同様に、地球からの観測において太陽は真東から昇って真西へと沈んでいくように観測されていくことになり、
それによって、こうした秋分の日は、春分の日とまったく同じように、一日における昼の長さと夜の長さがほぼ等しくなる日として位置づけられることになると考えられることになります。
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そして、最後に挙げた
冬至(とうじ)とは、二十四節気と呼ばれる暦の区分のあり方において、立冬(りっとう)と小雪(しょうせつ)と大雪(たいせつ)に続く第22番目の節気として位置づけられている暦の区分点にあたる日であり、
現代の日本の暦においては、こうした冬至と呼ばれる日は12月21日から12月23日ごろの時期に訪れることになると考えられることになります。
そして、上記の図において示したように、
天文学的な観点からは、こうした冬至と呼ばれる日には、地球からの観測においては、太陽は南寄りの東の空から昇って南寄りの西の空へと沈んでいくように観測されていくことになり、
こうした冬至の日は、北半球からの観測においては南中時における太陽の高度が最も低くなることによって、一年のなかで昼の長さが一番短くなる日として位置づけられることになるといった点に、
こうした春分と夏至と秋分と冬至という四つの節気における具体的な特徴の違いを見いだしていくことができると考えられることになるのです。
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次回記事:節気と中気の違いとは?二十四節気において春分と夏至と秋分と冬至は節気と中気のどちらに分類するのが正しい表現なのか?
前回記事:夏至と冬至と春分と秋分における太陽の動きの日周軌道と年周軌道の対応関係とは?二つの天球図における具体的な対応関係
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