越年草は一年草と二年草のどちらに分類されるのか?越年草に分類される全部で20種類の代表的な植物の種類
樹木を形成しない草本植物に分類される植物は、それぞれの植物が種子から発芽してから花を咲かせて枯死するまでの生存期間の長さに応じて、
一年草と二年草そして多年草といった植物のグループへと分類されていくことになると考えられることになるのですが、
このうち、一年草と二年草の中間に位置するような草本植物のグループとしては、越年草や越年生植物と呼ばれるグループの名も挙げられることになります。
そこで、今回の記事では、
越年草と呼ばれる草本植物のグループに分類される植物は、具体的にどのような理由において一年草と二年草のそれぞれへと分類されることがあると考えられるのか?
また、こうした越年草に分類される代表的な植物の種類としては、具体的にどのような草花や野菜の名前などが挙げられることになるのか?といった点について詳しく考察していきたいと思います。
越年草は一年草と二年草のどちらに分類されるのか?
越年草(えつねんそう)とは、一言でいうと、秋に発芽して冬を越したのち、春になって花を咲かせてから次の秋の季節を迎える前に枯死する草本植物のグループのことを意味する言葉であり、
それは、一般的には、秋蒔きの一年草のことを意味する言葉として定義することができると考えられることになります。
しかし、その一方で、
こうした一年草や二年草といった草本植物のグループの分けのあり方においては、後者の二年草と呼ばれる植物のグループには、
春に発芽してその年の冬を越したのち、翌年の春や夏に花を咲かせてから枯死していくというように、実際に一年を超える期間すなわち二年にわたって生育していくことになる植物の種類のほかに、
秋に発芽してその年の冬を越したのち、翌年の春や夏に花を咲かせてから枯死していくといった前述した本来は秋播きの一年草に分類されるような植物の種類についても、植物の生育期間が種を蒔いた次の年の二年目におよぶという意味で、広い意味における二年草に分類されることもあると考えられることになります。
つまり、そういった意味では、
こうした越年草と呼ばれる秋に発芽して冬を越したのち、春になって花を咲かせてから次の秋の季節を迎える前に枯死する草本植物のグループに分類される植物は、
植物としての生存期間の長さが一年以下であるという点では一年草に分類される植物として位置づけることが一年草や二年草といった言葉自体の本来の意味に即した最も適切な分類のあり方であると考えられることになる一方で、
植物としての生存期間が種が蒔かれた年からその翌年までの二年目におよぶといった意味では、広義における二年草に分類されることもある植物としても位置づけられることになると考えられることになるのです。
越年草に分類される代表的な植物の種類とは?
そして、
こうした越年草と呼ばれる草本植物のグループに分類される代表的な植物の種類としては、
例えば、
パンジー、スイートピー、デージー、ポピー、ヒナゲシ(雛芥子)、オニゲシ(鬼芥子)、キンセンカ(金盞花)、キンギョソウ(金魚草)、ヤグルマギク(矢車菊)、ネモフィラ、ギリア、ワスレナグサ(勿忘草)、
さらには、
アブラナ、カブ、ダイコン、ニンジン、ソラマメ、カラスムギ(烏麦)、エンバク(燕麦)、スズメノテッポウ
といった全部で20種類におよぶ草花や野菜の名前などが挙げられることになると考えられることになるのです。
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次回記事:一年草と二年草の違いとは?数え年との関係に基づく植物学における両者の厳密な定義
前回記事:草本植物に分類される草花の多くが春ではなく秋に花を咲かせる理由とは?
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