ヨーロッパやアメリカの花粉症の原因となる代表的な植物の種類とは?英語における花粉症の表現と海外の具体的な花粉事情
日本国内において、花粉症の原因となる代表的な植物の種類と言えば、まずは、スギとヒノキといった木本植物に分類される常緑針葉樹の樹木の名前などが挙げられることになりますが、
これらの樹木を原因とする花粉症はヨーロッパやアメリカなどといった日本以外の海外の地域においてはあまり一般的ではなく、
これらの地域においては、ブタクサやイネ科の植物などといった草本植物に分類される草花の種類によって引き起こされる花粉症が多いと考えられることになります。
そこで、今回の記事では、
こうしたヨーロッパやアメリカなどの地域において花粉症の原因となっている代表的な植物の種類といった海外における具体的な花粉事情について詳しく考えていきたいと思います。
英語における花粉症の表現とヨーロッパやアメリカにおいて広く見られる草花の花粉を原因とする花粉症
そうすると、まず、
英語では、花粉症のことは、pollen allergy(ポーレン・アレジー)、または、hay fever(ヘイ・フィーバー)といった言葉によって表現されることになり、
前者のpollen allergyという言葉は、pollen は「花粉」、allergyは「アレルギー、過敏症」のことを意味するといように、それはそのまま花粉アレルギーといった意味を表す言葉として捉えることができると考えられることになるのですが、
それに対して、
後者のhay feverという言葉は、hay は「牧草」や「干し草」、feverは「発熱」のことを意味するというように、それは直接的には、
牧草などの草が原因となって引き起こされるアレルギー性鼻炎などの炎症性疾患のことを意味する言葉として捉えられることになると考えられることになります。
つまり、そういった意味では、
こうした英語における花粉症の表現のあり方においても見られるように、イギリスやフランスやドイツなどのヨーロッパ諸国やアメリカなどにおいては、もともとは、
スギとヒノキといった木本植物に分類される樹木の花粉によって引き起こされる花粉症よりも、
ブタクサやイネ科の植物などの草本植物に分類される草花の花粉によって引き起こされる花粉症の方がより一般的な花粉症のあり方として位置づけられていたと考えられることになるのです。
ヨーロッパにおけるイネ科の牧草を中心とする花粉症とアメリカにおけるブタクサを中心とする花粉症
それでは、
こうしたヨーロッパやアメリカなどといった海外の地域において比較的多く発生していると考えられる草本植物に分類される草花の花粉によって引き起こされる花粉症の原因となる植物としては、具体的にどのような植物の種類の名が挙げられることになるのか?ということについてですが、
ヨーロッパにおいては、主に、イネ科に分類される牧草や野草などにおいて引き起こされる花粉症が比較的多いと考えられ、
具体的には、
ホソムギ(細麦)やドクムギ(毒麦)といったイネ科に分類される牧草や雑草、英語ではチモシー・グラス(Timothy-grass)と呼ばれていて日本語ではオオアワガエリという呼び名が付けられているイネ科に分類される牧草や野草などが挙げられることになります。
そして、それに対して、
アメリカにおいては、主に、キク科に分類される雑草の一種であるブタクサによって引き起こされる花粉症が多く発生していると考えられることになるのです。
北ヨーロッパにおけるシラカバやハンノキなどの落葉広葉樹を中心とする花粉症
また、その一方で、
こうしたヨーロッパやアメリカなどといった海外の地域においても、樹木の花粉を原因とする花粉症もある程度は発生していると考えられることになるのですが、
その場合でも、日本国内における花粉症のように、スギやヒノキが原因となるケースは比較的少なく、特に、
ノルウェーやスウェーデン、フィンランドなどといった北ヨーロッパの諸国などを中心に、シラカバ(白樺)やハンノキ(榛の木)などといった落葉広葉樹の花粉を原因とする花粉症などが広く発生していると考えられることになるのです。
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