聖火リレーで火が消えた場合の再点火の具体的な手順とは?複数の予備のトーチとランタンに保持された予備の聖火
オリンピック大会の開催地へと向けて数多くのランナーたちがリレー形式で聖火を運んでいくことになる聖火リレーの際には、
正面からの強い風を受けながら炎の灯されたトーチを運んでいくことになるという聖火リレーの性質上、しばしば、風によって聖火が吹き消されてしまうといった事態が生じてしまうことになりますが、
そのような場合には、具体的にはどのような手順によって聖火ランナーが持つトーチに対して聖火の再点火が行われることになるのでしょうか?
オリンピック聖火の採火式における予備の聖火の取り扱い
そもそも、
オリンピックの聖火と呼ばれている炎は、大会がはじまる半年ほど前の時期に、古代オリンピックの発祥地にもあたるギリシャのオリンピアの地で行われることになる採火式においてはじめて灯されることになるのですが、
そうしたオリンピアの地における採火式の際に、太陽の光から凹面鏡を利用して得られた炎が、その後の聖火リレーなどにおけるオリンピックの聖火として用いられていくことになります。
そして、
そうした採火式の際には、聖火ランナーがつないでいくことになる正式なトーチにだけ炎が灯されるわけではなく、
それと同時に、聖火ランナーが持つトーチの炎が消えてしまった際に再点火を行うために必要な予備の聖火を保持しておくために用いられる複数の予備のトーチやランタンのようなものにも炎が灯されていくことになるのです。
聖火リレーにおけるトーチの再点火の具体的な手順とは?
そして、このようにして、
採火式の段階から保持されていくことになる予備の聖火は、その後、聖火がギリシャの地を離れて、空輸などによってオリンピックの開催国へと運ばれたあとも、正式なトーチに灯された聖火と共に、聖火リレーの旅を続けていくことになります。
そして、具体的には、
こうした予備の聖火となる炎は、聖火が灯された正式なトーチを持って先頭走っている聖火ランナーの後ろを走っている随行者となるランナーたちがリレーでつないでいくことになる予備のトーチに灯されているか、
あるいは、そうした聖火ランナーの集団のさらに後方にひかえる形で走っているバイクなどの車両の荷台の中に入れられている種火となるランタンの炎として保持されていくことになると考えられることになります。
したがって、
実際の聖火リレーにおいては、風によって聖火が吹き消されてしまうといった事態が生じてしまった場合でも、
すぐ後ろを走っている予備の聖火ランナーか、バイクなどの車両の荷台の中に予め用意されている予備の聖火からの再点火が速やかに行われることによって、
その後も、まるで何事もなかったように、そのまま平然と聖火リレーが続けられていくことになると考えられることになるのです。
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