心理的傾向の分析で迫るじゃんけんの初手は?最初はグーの心理的効果

じゃんけんに勝つための心理戦というと、

自分は相手に、「こっちはパーを出すよ」と言っておいて、相手がチョキを出してくるのを見越して、その裏をかいて本番ではグーを出す、とか、

さらに、

こっちが嘘をついて本番ではグーを出してくると思って、
相手はそれに勝つパーを出してくると読み、
裏の裏をかいてこちらは本番ではチョキを出す、

あるいは、さらに裏の裏の裏をかいて、元に戻って、宣言した通りにパーを出す。

じゃんけんの概念は、真と偽、善と悪といった一般的な二項対立ではなく、
グーとチョキとパーが、三国志のような三項鼎立・三項対立の関係にあるので、
裏の裏が表ではなく、さらにもうひとつ、裏の裏の裏まで行ってはじめて表に戻るようなイメージになります。

といった、事前の一方的な宣言による心理誘導作戦をまず思い描きがちですが、

こうした、いわゆる、ひっかけや、相手を惑わそうとする言動は、
策士策に溺れる、で、
かえって自分の方も迷ってしまって、負けてしまうこともありますし、

なにより、そうした妄言を弄して勝負に勝っても、その場の空気が悪くなり、
人間関係まで悪くしてしまいかねないので、やめておいた方がいいでしょう。

ちなみに、相手の方がそうした事前の一方的な宣言による陽動作戦をとってきた場合は、

素直に相手の宣言通りに受け取って
相手が「こっちはパーを出すよ」と宣言してきたら、
こちらはそれに勝つチョキを出すというのも一興かもしれません。

なぜなら、結局、相手の方もどこまで裏をかいてくるかはわからないので、
勝つ確率はどの手も同じくらいというものですし、

同じ負けでも、迷わされて負けるのはしゃくなので、
宣言通りに受け取って真っ直ぐに勝負し、それで負けたら負けたで、すがすがしい。

かえって、
相手の嘘をついた行為を、卑怯だ、嘘つき、と非難する正当性も得られる、と考えれば、
たとえ負けたとしても、得るところはあるというものだからです。

そうした妄言を弄してくる相手ならば、結局、
こちらが素直に勝負して負けても、「正直者はバカを見る」などとなじってきそうではありますが、

同じなじられるならば、正直者として非難される方が、
疑り深いから負けたと非難されるよりは、だいぶマシというものでしょう。

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心理的な布石としての「最初はグー」

はじめから少し話がわきにそれてしまいましたが、
心理戦といっても、妄言を弄するような、あまりにもわざとらしい陽動作戦では、逆効果になる可能性も高いので、

じゃんけんにおける心理的な布石、相手に怪しまれない、なるべく自然でシンプルなものがいいということになります。

そして、その一番、シンプルで自然なバイアス(bias、偏り・傾向・偏見)のかけ方が、「最初はグーという掛け声になるでしょう。

そもそも、「最初はグー」という掛け声は、
いきなり「じゃんけん、ポン」と始めてしまうと、双方が手を出すリズムにばらつきが出てしまう可能性があるので、

いったん「最初はグー」というかけ声を添えて、グーを出す予備動作をすることによって、
参加者が手を出すリズムを合わせてから、本番の勝負に挑むという意味で行われるものですが、

予備動作とはいえ、
はじめに「グー」という特定の手を出すことを強制されることによって、
その条件が、次に本番の勝負で出す初手に影響を与えることになり、

初手の選択にバイアスをかけることになります。

それでは、具体的に、
最初はグーという予備動作によってどのようなバイアスがかかるのかということですが、
それについて、統計的データをとって調べているテレビ番組がありました。

「所さんの目がテン!」の統計データは?

テレビ番組の「所さんの目がテン!」で、
最初はグーじゃんけん」で出す初手が何になるのか、実験したところ、

実験参加者100人中、

グー:18人、チョキ:41人、パー:41人

になったということです。

100人ちょうどで行った実験なので、百分率に直す必要は全くないのですが、
一応、記号だけ書き換えてパーセンテージに直すと、

グー:18%、チョキ:41%、パー:41%

ということです。

100人というサンプル数は、統計データの母数としては少し少なすぎて心もとないところがあるとはいえ、

「最初はグーじゃんけん」では、初手にグーが出される確率がかなり低い

ということが見て取れますね。

そして、反対に、

チョキとパーはグーと比べて2.3倍も多く出されていることになるので、

「最初はグーじゃんけん」では、多く出されるチョキかパーに勝つ手

すなわち、初手にグーかチョキを出すと勝率が大きく上がる

ということになります。

ただし、厳密に言うと、勝ち負けの期待値としては、あいこの場合も考慮に入れる方がより正確で、その場合、

勝ち:1、あいこ:0.5、負け:0として換算した、
あいこを勝ちの2分の1の価値として考慮に入れた場合の勝ち負けの期待値は、

グー:0.500、チョキ:0.615、パー:0.385

となります。

よって、あいこの価値も考慮に入れた場合
所さんの目がテン!の統計データにしたがうと、

「最初はグーじゃんけん」では、
初手にチョキを出すのが一番勝ち負けの期待値が高い

という結論になります。

また、このテレビ番組では、同じようにバイアスがかかる掛け声でも、
「最初はグー」よりも、「最初はチョキ」という掛け声で始める方がより効果的で、
「最初はチョキ」という掛け声でパーを出すのが必勝法と結論づけていますが、

最初はグーという掛け声は、じゃんけんのやり方として、日本全国に広く浸透しているので、自然な形で通用するのに対して、

いきなり「最初はチョキ」という掛け声でじゃんけんをはじめることには、みんな不慣れで、不自然極まりないので、

おそらく、相手も掛け声の時点で止まってしまい、
すんなりと勝負に乗ってきてはくれないと思われますし、不審がられてしまうので、
現実の勝負ではあまりうまくいかない手法のように思われます。

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「最初はグーじゃんけん」では、なぜ初手にグーが出されにくいの?

話を現実的な「最初はグーじゃんけん」の方に戻しまして、

それでは、「最初はグーじゃんけん」では、なぜ初手にグーが出される確率が低いのか?という疑問が出てきますが、

これには、番組中でも説明されている、
連続して同じ手は出しにくいという人間の心理的傾向という説明もありますが、

もう一つの理由として、

じゃんけんの手の順番の無意識への刷り込み効果が考えられます。

これは正確に言うと、

初手にグーを出しにくい理由と言うより、むしろ、

初手にチョキを積極的に出しやすくなってしまうという説明になってしまうのですが、

人間には、じゃんけんのやり方を教わったときの記憶や、幼稚園などで歌った童謡の記憶などの、幼少時からの刷り込み効果の影響で、

無意識のうちにグー、チョキ、パーの順番で手を出してしまう傾向があるということです。

意識や記憶として顕在化はしていなくても、

例えば、皆さんも、以下の『グーチョキパーの歌』の歌詞を見れば、
実際の歌のリズムやメロディーと共に、歌に合わせた両手の動きまで、
かなり、ありありと思い出されてくるのではないでしょうか。

グーチョキパーで、グーチョキパーで
なにつくろー、なにつくろー
みぎてがちょきで、ひだりてがぐーで
かたつむりー、かたつむりー

この、言われれば思い出すくらいの、幼少期の身体的記憶というのが、
いわゆる、サブリミナル効果後催眠暗示(こうさいみんあんじ)のように、

識閾下(能動的・統一的な意識作用が働く限界以下の無意識の領域)で働き
身体の無意識的な行動や選択に大きな影響を及ぼすと考えられます。

特に、何の気なしに、いきなり相手の肩を後ろから叩いて

「最初はグー、じゃんけんぽん!」

とけしかけると、

相手は不意打ちされたようになって、
反射的に、したがって、無意識的に出す手を選択せざるをえなくなるので、

より無意識的な選択の結果として、
脳裏の奥に染みついたリズムと順番にしたがって
そのままグーの次のチョキを初手で出してしまいやすくなると考えられるということです。

「最初はグーじゃんけん」で有利な手の結論は?

以上の考察を踏まえた上で、
「最初はグーじゃんけん」で一番勝ちやすい初手は何か?という問題への回答ですが、結論として、

最初はグーじゃんけん」では、初手にグーかチョキのいずれかを出すのが有利

と考えるのが良いと思います。

確かに、あいこの価値も考慮に入れた場合は、「目がテン!」の統計データにそのまましたがうと、
勝ち負けの期待値は、初手グーより、初手チョキの方が上になりますが、

「目がテン!」の統計データは、サンプル数が100と比較的少ないので、統計データの結果にそこまで絶対的な信頼はおけない点、

また、

先述した、じゃんけんの手の順番の無意識への刷り込み効果を考慮に入れると
相手が順番通り、グーの次に初手チョキを出してしまう可能性も高く、
それをグーで打ち取るという戦法にも合理性がある点を考え合わせると、

やはり、初手グーの選択も捨てがたいところがあるからです。

次回は?

次回は、この「最初はグーじゃんけん」の有利な手の分析に、さらに、
対戦相手の属性・性格タイプ別で見た初手に出しやすい手の分析を加えて、
今回のシリーズ、じゃんけんの初手問題についての理論を完成させてみたいと思います。

・出典
テレビのブログ、じゃんけん必勝法、所さんの目がテン!」:(所さんの目がテン!のじゃんけんデータの参照元)

・・・
このシリーズの次回記事:「属性・性格タイプ別の心理的傾向から見たじゃんけんで一番出しやすい初手は?

 

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