お花見の由来は?開花日や満開日ってどんな状態のこと?桜前線って?

お花見といえば、桜の花ですよね。

梅や桃の花でもお花見はおこなわれますが、
やはり、お花見は桜の花、それも、ソメイヨシノの桜を見ることが、
全国的に春の訪れを感じる、日本古来の風習といえるでしょう。

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桜のお花見はいつごろからおこなわれるようになったの?

そもそも、お花見が日本でおこなわれるようになったのは、奈良時代の貴族の行事が起源だといわれています。

しかし、奈良時代のお花見は、中国から伝来した梅を鑑賞していたようです。

お花見が、桜の花見に変わってきたのは平安時代になってからです。

それは歌にも現れており、

奈良時代に編纂(へんさん)された『万葉集』には、梅を詠んだ歌の方が桜を詠んだ歌よりも多かったのですが、

平安時代に編纂された『古今和歌集』では、その数が逆転して、桜を詠んだ歌のほうがはるかに多くなっています。

文献上、お花見が記録に残っているのは、『日本後紀』(840年に完成)で、
嵯峨天皇が812年に神泉苑にて「花宴の節(せち)」を催したとあります。

その花が桜、とは書かれてはいませんが、時期的に、桜が咲いている頃なので、
これが記録に残る桜のお花見の初出と考えられています。

桜のお花見は、831年から、宮中での天皇主催の定例行事として取り入れられ、
お花見の名所である京都・東山もこのころ誕生したと考えられています。

鎌倉時代からは、それまで貴族の風習であったお花見が武士階級にも広がり
室町時代には、地方でもお花見の宴が催されるようになりました。

戦国時代には、豊臣秀吉がおこなった大規模な花見である、吉野の花見(1594年)や、醍醐の花見(1598年)の記録(絵画資料)があります。

江戸時代になると、お花見の風習は庶民の間に広まっていき、
桜の品種改良も盛んにおこなわれるようになりました。

桜の開花予想はどこがおこなっているの?

お花見の桜は、ソメイヨシノ(染井吉野、学名: Cerasus)が代表種ですが、

ソメイヨシノは、日本原産種のエドヒガン系の桜と、これも日本原産種のオオシマザクラの交配で生まれたと考えられる、日本産の園芸品種といわれています。

明治時代の中頃から、サクラを植樹する時には、圧倒的に多く、ソメイヨシノが植えられました。

気象庁(国土交通省)は、主にソメイヨシノを観測対象として、
1951年から、「さくらの開花予想」を、関東地方を対象に始め、
1965年からは、沖縄・奄美地方を除く全国を対象におこないました。

しかし、民間事業者が開花予想をおこなうようになってきたため、
「気象の応用情報の業務は民間事業者に任せる」との理由で、
2010年からは、「桜の開花予想」の発表をやめています。

したがって、現在、桜の開花予想は、民間の5業者(ウェザーニューズ、ウェザーマップ、日本気象協会、ライフビジネスウェザー、日本気象株式会社)が発表をおこなっています。

民間事業者がおこなっている桜の観測対象は、もちろん、ソメイヨシノです。

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桜の開花日と満開日ってどんな状態をいうの?桜前線って?

桜の咲いた日、すなわち、「開花日」の定義は、事業者によって異なっています。

気象庁は5〜6輪以上の花が開いた状態を「開花」と発表していました。

民間事業者でも、ウェザーマップなどは気象庁と同じですが、
ウェザーニューズは、1輪以上開花した日を開花日にしています。

満開日」の定義は、80%以上が咲いた状態をいいます。

桜前線(さくらぜんせん)とは、日本各地の、同じ日に開花が予想された地域を結んだ線をいいます。

桜前線」という言葉は、マスメディアによる造語で、1960年代から使われているようです。

気象庁の資料では、「桜の開花予想の等期日線図」いっていました。

だいたいは、南から北へ、高度の低い所から高い所へと、桜前線は進みますが、
必ずしも連続した線とはならない年もあります。

まとめ

日本の春を代表するといってもいい、桜の花は、全都道府県に植えられています。
お宅の近所にもきっと桜がきれいに咲く所があるでしょう。

忙しい日常生活ででも、ちょっとだけ時間をとって、
日本ならではの、春の気分を味わってみるのはいかがですか?

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